6月23日 韓国ゲストが反原発の経産省前テントを訪問!!
«6.23(土)AWC韓国委員会訪日団の経産省前“テントひろば”訪問記»
—“テントひろば”287日目、稼働原発ゼロ49日目—
韓国委員会らの訪問交流の丁度この日、新宿では「大飯原発の再稼働決定を撤回しろ!」の集会とデモが闘われた。そして、前日の22日は45000人の労働者民衆が首相官邸を包囲して、「いのちはどうするんだ!」と、怒りの刃を突き付けた。
このような熱い闘いの渦中の訪問であったが、“テントひろば”の守り人たちは、15時から17時まで交流の時間を作ってくれた。その上、交流場所も7~8名が入れる3ケあるテントの少し広い中央左の「原発いらない福島の女たち」の第2テントを用意してくれた。
テントの代表たちが戻って来るまでの間、70歳を超えていられる吉留さんが、テントの創設の由来などを話してくれた。2011年9.11、経産省(保安院)包囲の1300人の人間の鎖に成功した歴史的な日に、テントはゲリラ的に張られた。(AWC首都圏の仲間の眼前で)その近くで「将来を想うハンガーストライキ」の横断幕を掲げた若者たちの240時間ハンスト突入の熱い決意表明が、老若男女の拍手に迎えられていたが、この青年たちの闘いを支援するためにもテントは張られた。敷地は公道に面しているが、経産省のものであり法的には不法占拠になるが、警察や右翼(在特会ら)の弾圧や奇襲攻撃が何度もあったが、結局、指一本も出させずに日本のオキュパイ運動をしている。今、全国の原発基地に抗議のテントが広がっている。野田政権は再稼働を決定したが、かえって益々怒りの声は広がり高まっている。特に女性の決起は凄いと、オキュパイの意義を確信を持って話された。
そして、「原発からこの社会の在り方の問題点が見えてくるし、対決点もハッキリしてきている。政府は恥も外聞もなく立ち回っている。再稼働は民主、自民、財界、官僚どもの要求であり、バックにはアメリカがいる。アメリカは核の技術で生き延びており、その利権に群がっている。もう一回原発事故が起きたら、日本は全滅だ。韓国にも放射能は飛んでいくし、大問題となるだろう。21世紀は日中韓台共和国も含めて全北東アジアから原発を無くす闘いを推し進めなければならない」と、話を締めくくった。
ホ・ヨング代表からは、「韓国では原発(核発電所)の寿命は30年と言われているのに、勝手に10年に延長された。最近、コリ1号機で事故が起きたが隠蔽問題が暴露されたし、核のゴミ処理場問題で地域住民の闘いが続いているが、政府は原発増設と輸出を推進している。福島原発事故の爆発は何回も報道されたし、韓国南部からセシウムも検出され問題視されてきているが、日本から輸入される食物の放射能測定はされていない。運動的には環境派と当該地域の核反対運動が中心で少ないが、今後、私たちも原発反対運動に取り組んで行きたい」と表明された。
新宿の闘いから駆けつけてくれた“テントひろば”の渕上太郎代表は、約束の時間の16時に、そして、「原発いらない福島の女たち」の佐藤幸子(子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク代表)さんもテントに入って来られた。
渕上代表は、「このテントのアイディアは沖縄・辺野古の新基地建設反対テントや、九電前の座り込みテントの経験からも学んでいる。脱・反を含めた幅広いひろばになっている」ことに意義があると強調された。また「“福島の女たち”がすぐに隣にテントを立てて、共に連携して共に闘ってきたことが大きい。まさに反原発運動の発信基地の役割を担っているのだ」とも強調された。
佐藤幸子さんとの最初の個人的出会いはテレビの画面である。「子どもの未来に希望があるとするなら、たったひとつの希望は原発を止めることしかない」と、ニューヨークの国連本部前で、現地の反原発団体らとスタンデイングデモをした。国連演説で「原発安全性と推進」を公言した野田首相の姿目掛けて、「子どもを守れなくて再稼働発言は卑怯だ!」と叫んでいた。
そのような佐藤さんからは「5人の子どもがいるが、何としても子どもの命を助けたい一心でやっている。県外に避難している子どもも沢山いるが、体も心も分断されている。年間20ミリシーベルトの被曝でも安全だと言う学者や政府に抗議して、1ミリシーベルトまで下げさせた。再稼働反対は避難した子どもたちを2度被曝させてはならないとの思いで闘っている」と語り、30年の有機農業や生態系を破壊しないエコの生き方など話は多岐にわたった。
また、6月29日には国会正門前で、「一票一揆宣言」を行い、“原発推進議員を全員落選させよう宣言”を行うと表明された。
最後に、ホ・ヨング代表は原発は日本と韓国だけで問題は解決できない。また、社会構造そのものの問題も含めて考えていかなければならないのではとまとめられ、今回の交流と経験を、韓国に帰って今後の反原発運動の推進に活かして行きたいと、力強く発言された。
今回の“テントひろば”訪問と交流は時間的には短いものであったが、今後のAWC運動にとって大きな意義をもたらすと確信します。私たちの国際連帯運動はますますその運動の重要性を増しています。いっそうの奮闘で頑張っていきましょう。
(AWC首都圏)
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