フィリピン・アキノ大統領の施政方針演説にBAYANが抗議行動
アキノ・フィリピン大統領による今年の施政方針演説がおこなわれた7月23日、これに対する抗議行動がマニラの国会周辺およびフィリピン各地で親民族主義者同盟(BAYAN)とその傘下団体によって取り組まれました。
BAYANは抗議行動のなかで、アキノの大統領就任以来の二年間で、「人々の生計、人権、国家主権をめぐる問題がいっそう悪化」したにもかかわらず、アキノ大統領の施政方針演説はこれにまったく触れるものではないこと、民営化や規制緩和などの反人民的諸政策によって、飢えと貧困が拡大していることを弾劾しました。
BAYANはまた、「アキノ政権は、米軍の再調整戦略の一部として米軍部隊のフィリピンへの入国の拡大を許し続け」、「『中国に対抗してフィリピンを支援する』という口実で、1991年の米軍基地の撤去という成果を一方的に覆そうしている」として、アキノ政権を厳しく批判しています。
現地の報道によれば、マニラでの抗議行動には約5000人の人々が参加しましたが、フィリピン警察は6000人の警官・機動隊を
動員して国会周辺を封鎖し、デモ隊を国会から2キロ以内に近づけないという暴挙にでました。フィリピン学生同盟(LFS)のメンバーなど学生・青年たちはデモ隊の先頭で警官・機動隊と対峙し、BAYANによれば、衝突によってデモ隊に95人の負傷者が出ました。
この日の抗議行動はまた、イロイロ州、カピス州、アクラン州をはじめフィリピンの各地でおこなわれました。
AWC International Secretariat
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