日米のアジア支配に反対し、アジア民衆の連帯を推進する
日本連絡会議ニュース
反帝闘士でありベネズエラと中南米の革命運動の指導者ウーゴ・チャベス氏の逝去を追悼する。国際反帝戦線のいっそうの強化を。
3月5日、ベネズエラ大統領のウーゴ・チャベス氏が逝去した。彼は、ベネズエラと中南米における反帝闘争・社会主義革命運動の一人の中心的指導者であった。米帝・ブッシュを「悪魔」と呼んで徹底的に非難し、侵略戦争と新自由主義の攻撃と真っ向から闘い、労働者・貧農・女性・青年・貧しい人々の解放運動の先頭にたった反帝の闘士である。
われわれがAWCという「日米帝のアジア侵略支配に反対するアジアキャンペーン」の国際幹事会の台湾開催（3・1－3・5）を成し遂げた直後に、ウーゴ・チャベス氏の死亡報道に接した。アジア太平洋地域の国際反帝戦線の強化をかちとったばかりの時であった。
ウーゴ・チャベス氏の逝去に哀悼の意を表明する。彼の死亡は、ベネズエラ・中南米の革命運動において、労働者貧農人民の組織・規律・路線・団結力のいっそうの強化を求めている。それは、かならず、前進するであろう。
われわれは、アジア太平洋地域における反帝国際共同闘争をいっそう強化する決意である。
ここに、キューバ革命政権、われわれも参加するILPS（国際人民闘争連盟）、フィリピンKMUからのベネズエラ大統領・チャベス氏逝去に関する追悼の公式声明を掲載する。
【資料1】
キューバ革命政権の公式声明
2013年3月6日 ハバナにて
アスタ・シエムプレ コマンダンテ ／ 司令官よ 永遠なれ！
深く引き裂かれる苦痛のなかで、われわれの人民と革命政権は、ウーゴ・ラファエル・チャベス・フリアス大統領の死亡を聞き、われわれの米大陸の独立指導者としての歴史に彼が入ることに関して、彼に対する心からの愛国的な賛辞を注ぐ準備をしている。
われわれは、われわれもそうだが、まさにチャベスがキューバやラテン・アメリカ、カリブ海地域、そして世界の息子でもあるかのように、彼の両親、兄弟、娘たちや息子たち、そしてすべての彼の家族構成員へ誠意に満ちた哀悼の意を捧げる。
深い悲しみのこの瞬間において、われわれは、すべての環境で同伴しているベネズエラ人民の姉妹たちとともに親密な連帯の感情を分かち合う。
ボリバール革命は、これらの困難な時代に、われわれの意志の固い無制約の支援を持つであろう。
われわれは、ボリバールの政治軍事的指導者とベネズエラ政府におけるわれわれの同志たちへ、勝利的なわれわれの支援、激励、誠意を何度も繰り返して言う。
チャベス大統領は、若々しく創造力に富む生涯を通じて、並はずれた闘いを導いてきた。われわれは、べネスエラと「より偉大なる祖国」へ奉仕する愛国的兵士として、彼をいつも思い起こすであろう。すなわち、誠実で、清く、大胆な、勇ましい革命戦士であり、ボリバールが完成できなかったことをするために、つまりわれら全米地域人民ボリバール同盟とラテンアメリカ・カリブ海諸国共同体の設立者として、ボリバールを再興した一人の指導者、最高司令官として、なのである。
死にたいする彼の勇敢で疲れを知らない闘いは、不屈の精神の最高の手本である。彼の医師や看護師の賞賛に値する係わり合いは、人道主義的偉業であり、献身そのものである。
彼がそんなに愛した、ベネズエラ祖国への大統領の帰国は、歴史を変えた。「われわれは祖国を持っている」とチャベスがさる12月8日に感情をこめて主張し、そして、彼は彼の病気により課せられた最も重大なリスクと対決するためにそこへ帰った。何事も誰も、ベネズエラ人民の回復した祖国を略奪することは出来ない。
チャベスの仕事のすべては、われわれの前に、不敗となって現出している。2002年4月にクーデターから彼を救出し、躊躇なく彼についてきた革命的人民の到達地平は、現在、逆行できない。
キューバ人民は、革命的人民の最も突出した息子たちの一人である彼を理解し、彼に敬服し、付き従い、自分たち自身として彼を愛してきた。チャベスはキューバ人民でもある。彼は、われわれの困難や諸問題を彼自身として経験し、並外れた寛大さをもって、とくに「特別の期間」の最も困難な数年間、出来る限りのことを行った。彼は本当の息子のようにフィデルとともに行動し、ラウルとの彼の友情は最高に親密であった。
彼は、いつも、貧しい人々や労働者そしてわれわれ人民の防衛において、帝国主義と直接対峙して、国際的な闘いで、より優れていた。熱烈で、説得力があり、感銘を与え、独創的で、感動させて、彼は人民の心底から話し、われわれの喜びを歌い、永遠の楽観主義をもって感動的な詩を劇的に話すのだった。
ベネズエラで働く数万ものキューバ人は、革命的な国際主義の感動的な遂行をもって、彼を誇りに思うであろうし、栄誉と利他主義をもったボリバール人民の勇ましい功績とともに歩み続けるであろう。
キューバは、司令官・チャベス大統領の記憶と遺産への全面的忠誠を堅持し、敬意を持って、革命勢力の団結とわれわれ米州の統合と独立いう彼の理想を継続するであろう。
彼の実例は、迫りくる戦闘において、われわれを導くであろう。
アスタ ラ ビクトリア シエンプレ！ ／ 永遠の勝利まで！
【資料2】
ILPS（国際人民闘争連盟）は、ウーゴ・チャベス同志の逝去について、最大の哀悼の意を表明する。
2013年3月6日水曜日作成
ILPS議長ホセ・マリア・シソン教授による私たち、国際人民闘争連盟は、ベネズエラ大統領であり、ボリバール革命の指導者であるウーゴ・チャベス同志、彼の家族と広範なベネズエラ人民大衆にたいして、私たちの心からの最大の哀悼の意を表明する。
私たちは彼の逝去を深く悲しむが、私たちは、人民サービスにおける彼の遂行により、大いに元気づけられている。私たちは彼の遺産を祝福し、私たちは、これが人民を奮起させ、より偉大な革命的成果に尽力し続け、民族的社会的な解放の道のりへといっそう偉大な勝利を獲得し続けていくであろうと確信している。
労働者、貧農、女性、先住民など極めて貧しく困苦する大衆の利益のために、大多数の社会的で経済的で政治的文化的な改革を引き受けるために、民族独立と社会主義を促進し防衛し擁護してきたこと、ボリバール革命の旗を掲げてきたことその他にたいして、私たちはチャベス同志を誇りとしている。
人民の利益となる憲法の発布、参加型民主主義評議会の機関、石油や他の基幹産業の国有化、労働者統制の協同組合の設立、土地改革プログラム、健康管理・教育・住宅そして重要な貧困減少にむけて政府基金の大幅な増額、これらのために、彼はいつも愛され思い起こされるであろう。
帝国主義に反対する傑出した一戦士となってきたこと、新自由主義経済政策や米国とNATOにより激化する侵略戦争に反対してきたこと、帝国主義の攻撃のもとで人民・民族・国ぐに・政府を防衛してきたこと、21世紀の旗印としての社会主義を擁護してきたこと、これらのために、私たちはチャベス同志を誇りにしている。
彼は彼の政府の反帝外交政策により、いつも愛され思い出されるであろう。彼は、ラテンアメリカの民族独立に断固たるキューバや他の政府との親密な同盟を維持し発展させた。彼は、ラテンアメリカ、カリブ海地域の協同化において中心的指導者であった。彼は、南米国家連合、米州ボリバール同盟、南部銀行、地域テレビネットワークTelesurを設立することに役立った。
チャベス同志は、内外の政策において、偉大な遂行を収めることができた。なぜなら彼は、いつも、人民とくに労働者・貧農の広範な大衆の支援に依拠した。彼は、人民を導き、国の石油資源に関する帝国主義と現地寡頭支配の管理を取り除き、人民の利益のために、ワシントン・コンセンサス下で帝国主義者の略奪に従属する国々の協力と発展を支援するために、石油収入を使った。
彼は労働階級の家族の出身であり、飢えと貧困の苦しみを経験した。悲惨な社会条件からの出世のために、軍学校に入り、軍の将校になった。けれども、彼は米帝に従属する現地寡頭支配制をひどくきらった。彼は、民族独立と社会正義のために戦うことを決心した。こうして、彼は、支配制度を打倒するために、1980年代初頭、軍将校の間で、秘密の「革命的ボリバール運動200」（MBR－200）を設立した。
MBR－200は、1992年、武力政変に決起し、失敗した。だが、クーデター失敗は、ウーゴ・チャベスと彼の運動が主張したことを全国に知らしめた。獄から釈放されたのち、彼は社会民主主義政党、「第五共和国運動」を設立し、1998年の選挙やその後2012年まで、大統領となるために、共産主義者や他の左翼勢力との同盟に関与した。彼は、2007年、民主主義的な社会主義政党として、ベネズエラ統一社会主義党を設立した。
ベネズエラの大統領として、チャベスは、米帝とベネズエラ反動勢力によって、2002年のクーデター攻撃や絶え間ない悪辣なキャンペーンの標的となった。しかし、彼は、いつも、これまで以前に増して強くなり、なんとか抜け出した。彼は、シモン・ボリバール、シモン・ロドリゲス、エセクイル・サモラのような19世紀における愛国的軍将校たちや、ブラジルのルイス・カルロス・ペレステス、グアテマラのハコボ・グスマン・アルベンス、ペルーのフアン・アルバラド・ベラスコ、パナマのオマール・アレラ・トリホスのような20世紀の革命と反帝の路線を採用した統治政権の軍将校たちによる、ラテンアメリカの偉大なる伝統に属し、奮い立たされた。
私たち、国際人民闘争連盟は、民族的社会的な解放の戦いにおいて、社会主義の目標を擁護することにおいて、ウーゴ・チャベス同志の革命的実例と功績により、いつでも励まされるであろう。私たちは、これまでにおいて、国際連帯の彼の高い感覚ならびに、私たちの連盟への政治的道徳的な支援の拡大にたいして、感謝する。私たちは、ボリバール革命を絶え間なく支援すること、ボリバール革命勢力と人民と共にその親密な同盟と協力のうちに存在することを決意している。
ウーゴ・チャベス同志の記憶・実例に万歳！
ボリバール革命とベネズエラ人民に万歳！
民族と社会の解放にむけた国際連帯に万歳！
【資料3】
フィリピンKMU（5月1日運動・労働センター）の声明
2013年3月7日木曜日
ウーゴ・チャベス、世界の労働者人民の勇士！
私たち、KMU（5月1日運動・労働センター）は、ウーゴ・チャベス（1954年―2013年）の逝去を哀悼するにあたって、ベネズエラと世界の労働者人民と団結する。
私たちは、帝国主義を鋭く遠慮なく非難し、帝国主義による世界の資源の略奪と侵略戦争にあえて反抗する世界の数少ない指導者の一人としてのチャベスに敬礼する。
彼は、ラテンアメリカと世界において、帝国主義に反対しその正体を暴露することにおいて、キューバ、ボリビアその他の国々の労働者人民とともに団結してきた。
ベネズエラの大統領として、彼は重要な改革を実行し、彼の愛した国の労働者人民の生活条件を改善した。彼は、教育、健康管理、住宅について、国家予算の感動すべき43．2％をこれらの社会プログラムへ分配したように、貧しい人々へのそうした社会サービスを強化し、その享受を可能にした。
アメリカ帝国主義者とその同盟者たちによって推進された新自由主義の教理を拒絶しながら、チャベスはベネズエラの石油産業と他の基幹産業を国有化した。どのようにして親労働者・親人民の政府が労働者人民の基礎土台である福祉とともに基本産業を運営できるのかということについて、彼は実際に示した。
大衆を搾取し弾圧し抑制する豊かで強力な者たちを倒すために、彼は革命や大衆蜂起を擁護した。彼は、自由、平等、正義が行き渡る、労働者大衆によって導かれたある社会、すなわち社会主義を擁護した。
彼は、ベネズエラやいたるところにおいて、米帝とその走狗の攻撃に反対し、確固としたままであった。なぜなら彼は、彼を敬服し期待し愛するベネズエラ労働者大衆の堅い支援を持つからであった。
ウーゴの精神は、生きている。本当に、「生涯に渡って闘いながら死んだ者たちは、死んでいると呼ばれない」。彼の記憶は、世界の労働者人民の心に絶え間なく記されている。彼の生涯と闘いは、帝国主義不在の世界にむけた闘争へと人民を奮い立たせつづけるであろう。
ベネズエラ労働者人民が帝国主義とすべての反動勢力に反対し闘いを継続するであろうこと、私たちはこれを確信している。すでに、米帝は、ベネズエラにたいする「新しい局面」を話していて、その国の親帝国主義エリートを統治の座につかせようとする新しいたくらみの合図を出している。敵はウーゴの死によって大胆となっているかもしれないが、やつらの邪悪な計画は、ベネズエラ大衆によって挫折させられるに違いない。
金融寡頭制、独占資本家、そしてやつらの協力者が1930年代以来の世界資本主義制度の最も酷い危機を解決するのに惨めに失敗している時、ウーゴはその時に死んだ。今年、やつらは、メンバーを統合し、やつらの崩壊しつつある制度を防衛する試みとして、会合や多国間フォーラムを組織化している。
一方、ますます多くの労働者人民は、ちょうどやつらの制度が最も弱い時に、そのシステムにたいする強烈な一撃を打ちつける適切な瞬間を持とうとしていて、彼ら自身を組織化し、帝国主義とその現地の走狗に反対する決定的な抵抗を立ち上げようとしている。
ウーゴ・チャベスのようないっそう多くの指導者が帝国主義と全ての反動勢力に反対して闘っている大衆の隊列から生まれるのは間違いない。
ウーゴ・チャベス万歳！
ベネズエラ労働者人民万歳！
社会主義にむけた革命闘争を前進させよう！
帝国主義と全反動勢力の打倒！
世界の労働者人民万歳
