アジア共同行動・日本連絡会議

日米のアジア支配に反対し、アジア民衆の連帯を推進する

日本連絡会議ニュース

 

 

 

3・22 アジア共同行動日本連第19回総会が行われる!


3月22日、春を迎えながら、天候の良い京都駅近く。京都市下京いきいき市民活動センター別館にて、アジア共同行動日本連絡会議の第19回総会が開催。約30名の仲間が全国各地から集った。

瀧川共同代表が冒頭、あいさつ。安倍政権の攻撃がはげしく、運動側もビラの印刷が増え、紙代がかさんでいると。安倍政権の戦争国家化や靖国参拝などでアジアとの緊張激化する情勢のなかで、重要な総会をかちとろうと訴えた。

総会では、丹羽雅雄弁護士から特別講演を受けた。「特定秘密保護法の問題点」といった演題だ。丹羽さんは、防犯ブザー配付が朝鮮学校生徒を排除した差別と闘ったこと、大阪市長選では橋下のために6億円が無駄に使われ6億あれば福祉の充実に回せること、安倍や橋下のもとでヘイトスピーチ、レイシズム、歴史の抹殺がはげしいこと等を告発糾弾した。秘密保護法の強行、安倍首相の靖国神社参拝、NHK会長による「慰安婦」制度の正当化・居直りの発言、これへの少なくない支持、橋下支持が続くこと等をきびしく批判。安倍の攻撃の戦略は、集団的自衛権容認の閣議決定という解釈改憲、国家安全基本法などの立法改憲を突破口にして、明文改憲へ突き進む流れにあると指摘した。

また教育への国家介入が一挙に進んでいること。橋下の大阪では、教組つぶし、日の丸・君が代の強制義務と罰則化など教育関連の4条例を批判した。愛国心教育―道徳教育を正規の課目へ。歴史修正、改憲、国家の教育統制、これらが安倍など右翼反動の政権の特徴であるとした。派遣法改悪が全面化し労働法制改悪が特区で行われることを批判。特区には労働基本権が無くなると、怒りをぶちまけた。新自由主義によって派遣法だけでなく労働法が全面的改悪化すると。全面的でスピーディな戦争国家・新自由主義の大攻撃の前に、人民はこれに追いつけず負けていると、現状を総括した。闘う・運動側の課題として、横のつながりがないこと。敵である向こう側は、もっと強烈にきているだから、運動側も広範な取り組みを創っていかねばならないと。

20数年前、国家秘密法にたいして廃棄を勝ち取った。だが、2005年に日米同盟の抜本的強化を核心とした日米軍事再編が締結されたこと。そのなかで、国家戦略として日米で情報を共有することが取り決められ、個別的自衛権と集団的自衛権を切れめのないものとすることも合意されていた。そして、2013年10月日本版NSCが制定。4大臣会合や9大臣会合の戦争司令部の仕組みがつくられた。これと一体のものとして、「特定秘密保護法」が強権的に制定された。秘密保護法の目的では、「行政の長が、特定秘密を独断で決めることができる」と法律の本質を暴いた。以下、レジュメをつかって、具体的に問題点を暴露した(レジュメ参照)。

質疑では、安倍政権の路線は、極右保守政治家の性格や一過性だけでなく、今後もつづくものなのか、どうか? 都知事選での田母神候補支持の動きをどのように観るか?が出された。

ネット情報しかしらず、事実を知らないで、煽動的情報に流されている状況があること。領土問題をとことんあおってきていること。沖縄基地問題も逆に強化されていること。原発事故直後には、人間の安全保障という人権問題を重視する動きもあったが、いまでは、国権主義が全面化している。とにかく、せめぎあいの正念場が続いている。多くの民衆の職場が荒れ、生活の破壊と不安の問題が右翼と差別主義の渦に巻き込まれている現状。これに打ち勝つために、広範な大衆運動、民衆の場をなんとしてもつくっていくことだと、丹羽さんは答えた。

田母神支持の事態については、20歳代が相当支持していること。それは、強い国家をつくる代表として、田母神を支持。この背景には、若い人たちが病んでいること。いろいろなハケ口をもとめ、社会をガラガラポンしたい。そうしたことが、ネット情報を利用しながら、右翼やヘイトの渦に絡められている。日比谷公園の派遣村、原発問題が出てきて、対抗する動きも出てきた。と、丹羽さんは答えながら、「居場所づくり」が重要だと語った。あの人に会えるということ、そこで日頃の不満や不安にたいして安心感、連帯感を回復したいこと。現在の社会の渦の中に入って、運動を広げていくこと。一方で、先進的な闘いも必要だ。と回答した。

19回総会議案が提案された。活動報告、総括、情勢、運動方針、組織方針である。

これに関連して、重要な運動報告が行われた。

  • AWC国際事務局から補足があった。今年は、韓国でAWC国際キャンペーン委員会(CCB)を開催予定にあること。フィリピンのKMUISAには、代表派遣すること。オバマのアジア歴訪が軍事態勢・戦争体制の強化としてあり、フィリピン・バヤンが米比の新たな軍事協定締結策動を批判する声明を出していることなどをコメントした。

  • 京丹後での米軍Xバンドレーダー基地建設反対の闘いがアピールされた。この闘いは勝てる闘い。4月着工を阻止した。現地で反対世論が広がりと浸透していること。530筆の反対署名が一挙に集約できたこと。地元で反対が圧倒的多数派となる。米軍住宅の建設には、圧倒的反対が噴出。契約拒否の闘いも生まれている。勝利できる。4・20に現地集会。その目的は、①全国総結集を勝ち取ること。Xバンドレーダー基地反対の京都連絡会や近畿連絡会が取り組み、さらに平和フォーラムも参加を決定した。②Xバンドレーダー基地反対の運動に関しては、全国の反基地闘争とつなげていくことや国際化していくこと。沖縄から山城ヒロジさん、岩国から田村順玄さん、神奈川から檜鼻さん、などが参加予定。③宇川など地元の反対住民との連帯の強化すること。AWC日本連の各地・各団体から現地集会への代表参加を追及してほしいと、まとめた。

  • 岩国の訪韓団事業について。岩国の基地強化に反対する住民を中心として、韓国クンサン米軍基地反対住民との連帯する事業が進行していること。岩国とクンサンは、非常に共通した米軍基地であり、その拡大化が進み、住民の生活破壊も共通していること。日帝の朝鮮植民地支配の時代、クンサンはコメの供出港とされた。そうした日帝植民地支配時代の遺跡も残り、これらを把握し、日韓民衆連帯の重要性をとらえることができること。岩国・愛宕山が米軍住宅とされる問題を扱った映画、「消えた鎮守の森」の韓国版を作成し、韓国でも岩国基地強化反対の連帯運動を広げていく方針。などが話された。

  • 岩国・労働者反戦交流集会実行委から報告。8年目。毎年呼びかけているが、いまのままでいいのか、自分たちだけで終わってはいけない、といった問題意識が事務局や若い労組活動家に充満していること。岩国の商店街が寂れている状況。文化的な「非戦」の企画、岩国の人々が元気づき、何かやれないか、といった問題意識。「非戦まちおこし」。労働運動が争議、争議で追われ、岩国の労働者との連帯・交流に活動の目標をもっていくこと。そうしたなかで、労働者はどういう世界と社会をめざすのか、を捉えていきたい、と。

議案について次の意見が出た。

  • 組織方針の第一には、アジア共同行動の拡大強化とあるが、これには具体的な方針がない。もっと具体化すべき。排外主義にたいして、国際主義の方針が決定的に大事だ。

  • AWCはどんな運動をしているのか?普通の人に見えない。2月の「竹島の日」に反対する日韓共同声明が出された。画期的なこと。安倍が侵略戦争を正当化する時代に、このような重要な運動を行っているのが「アジア共同行動」だ。人々へのこの運動の存在感を広めていくことは非常に重要。

  • 声明を映像化すること、韓国やフィリピンの声明も映像化すること、これらの全国事務局活動を充実してほしい。

  • 名古屋では、イラク派遣阻止などで広範な運動、この間も、秘密保護法廃棄、原発反対の闘いでは大規模な集会デモ。

  • 労働者共闘からの訴え。①反原発の名の下で、闘争妨害を許さない、②京大でアイヌ民族や沖縄人民の人骨が保管されている事件を糾弾し追及する闘い、への支援要請。

事務局長のまとめは次のものであった。

  • 映像化など若い人を中心に進めていくよう運営活動を工夫する。

  • 対抗する「社会の渦」つくること、この重大な取り組みをつくっていく。

人事では、顧問に小城修一さんをはじめ数名、共同代表として、白松哲夫さん、瀧川順郎さん、鴨居守さん、全国幹事として、遠藤良子さん(国立市民)、中岡基明さん(全労協)、大西さん(笹島日雇労組)、武洋一さん(関生労組)、土屋さん(あすじゃ)、志賀さん(事務局長)が提案され、拍手で確認。

最後に、共同代表の三名があいさつし、第19回総会は終了した。

関連資料


3・22 アジア共同行動日本連第19回総会・その1

3・22 アジア共同行動日本連第19回総会・その2

3・22 アジア共同行動日本連第19回総会・その3

3・22 アジア共同行動日本連第19回総会・その4

3・22 アジア共同行動日本連第19回総会・その5

3・22 アジア共同行動日本連第19回総会・その6

3・22 アジア共同行動日本連第19回総会・その7

3・22 アジア共同行動日本連第19回総会・その8

3・22 アジア共同行動日本連第19回総会・その9

3・22 アジア共同行動日本連第19回総会・その10

3・22 アジア共同行動日本連第19回総会・その11

3・22 アジア共同行動日本連第19回総会・その12

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