アジア共同行動・日本連絡会議

日米のアジア支配に反対し、アジア民衆の連帯を推進する

日本連絡会議ニュース

 

 

 

許すな、集団的自衛権行使!6・15国際連帯集会へ!


5月15日、安倍首相は、右翼ファシスト勢力の取り巻きで固めた「安保法制懇」の報告をうけ、記者会見をひらき、集団的自衛権行使容認の閣議決定をする基本方向を宣言しました。今後、公明党や自民党内部の「慎重」勢力と与党協議を進め、国会論議をもって、あたかも国民的論議を行ったかのようなデマとペテンのアリバイづくりをしようとしています。そして8月下旬の閣議決定、秋の臨時国会における「集団的自衛事態法」案、「自衛隊法」改悪、そして「国家安全保障基本法」案などの一連の戦争諸法の強行制定、新たな日米防衛協力のガイドライン策定など、とんでもない解釈改憲・立法改憲=「戦争をする国家」づくりの政治日程がねらわれています。さらに、憲法9条の戦争放棄・軍隊不保持を根底から破壊する集団的自衛権行使を一内閣の閣議決定によって可能とする強権政治は、憲法が国家権力を縛る「立憲主義」や人民主権をふみにじるものであり、到底認めることは出来ません。憲法守護義務違反の安倍は即刻退陣すべきです。

あらゆる機会に、安倍のクーデター的な憲法違反、憲法9条の破壊そのものを批判し、安倍政権打倒にむけた大衆運動の高揚をつくりだしていこうではありませんか。安倍政権と国会を包囲する反戦平和・反核・反改憲闘争をすすめ、東京・原宿の6・15国際連帯集会の大衆的結集とデモをかちとり、6月アジア共同行動をもって、沖縄闘争やアジア人民と連帯して、安倍政権をひきずりたおそうではありませんか。

安倍政権の「集団的自衛権行使容認」は、日米同盟を強め、アジア太平洋や世界において、侵略・略奪強盗・殺戮・搾取・差別抑圧を推進し、日米の多国籍大企業・大銀行の利害を貫き、アメリカの侵略戦争へ日本が積極的に参加するという歴史的な大転換にほかなりません。要するに、侵略戦争と差別を憎み、そうした殺戮と貧困・迫害からの解放・自由、平和的生存権や基本的人権、種々の自己決定権を享受したいアジアや世界の人民にたいする、許しがたい反動的犯罪行為にほかなりません。

そもそも集団的自衛権行使可能への政策大転換は、アメリカ帝国主義が2005年の米軍再編計画―日米軍事一体化をすすめてきて以降、もっとも激しい改憲攻撃であり、日本政府へ強要してきたのは周知の事実です。それは21世紀初頭における情勢の激変を背景としています。アフガン・イラクの戦争の泥沼化、リーマンショックと恐慌の勃発、そして中東・アフリカでの人民の反独裁民主化闘争、欧州や米国など世界中での新自由主義グローバリズム反対・反貧困・反格差の占拠・実力闘争、中南米の反米左翼政権の前進、ロシアの巻き返し、中国・インド・ブラジルなどの台頭など、こうしたなかで、アメリカ帝国主義の覇権は完全に後退してきています。中国やASEANなど新興国の台頭がはげしいアジア太平洋地域においては、アメリカは、日本、韓国、フィリピン、豪州との軍事同盟強化、すなわち米軍が軸となった地域的集団安保や、あらたな新自由主義の経済権益拡大のためにTPPをもって、支配圏の再構築をめざしています。

日本政府と日本独占資本もまた、この間の後退と危機から、アジアなど海外支配圏の回復にむけて、命運をかけ、アメリカと同盟した戦争する国家体制をねらい、広大な東アジア経済圏構想とTPPを結合して邁進しています。事実、「安保法制懇」報告では、情勢の激変やパワーシフトをとらえて、日米の海外権益がおびやかされる危機感をきわだって吐露しています。安倍首相の記者会見でも、日本政府・大資本の海外権益を武力で死守するために、自衛隊をして、米軍とともに殺戮戦争へと出撃するたくらみを明らかにしています。いわく「邦人救出する米艦船を防衛する」とか、、「海外で活躍するおじいさん、おばあさん、おとうさん、おかあさん、こどもたちなどの日本人をまもるため」に、日米軍事同盟やPKOにおいて、日本の武力行使を可能とし、拡大強化するというのです。

また「切れ目のない」とか、「グレーゾーン」なる事態をもちだして、平時と有事の区別のない臨戦態勢を不断にすすめることができる、文字通りの「戦争国家」をつくり、わたしたち人民を日常的に監視弾圧し、戦争動員を行おうとしているのです。昨年末、特定秘密保護法、国家安全保障会議設置法の強行も、同じ狙いにほかなりません。

安倍の集団的自衛権行使容認の会見の日、つまり5月15日は、1972年、米軍政に苦しんできた沖縄がその差別軍事支配からの解放をもとめて、いったんの「復帰」へといたりましたが、さらなる日米安保体制下で沖縄の差別抑圧軍事支配が続き、基地撤去―安保破棄の沖縄解放闘争をすすめる重要な闘争日にあたります。そうした日に、安倍政権は、アメリカとともに戦争をする国づくりを宣言し、沖縄の民意を圧殺し、辺野古新基地建設の強行など、さらなる沖縄差別軍事支配の強化という恫喝をくわえました。てっていてきに抗議します。20数万人が殺戮された沖縄戦の誤りを二度と繰り返さない決意を強め、普天間基地の無条件即時返還、欠陥殺人機・オスプレイへの配備撤回、辺野古新基地建設阻止、高江ヘリパッド反対、与那国島・石垣島・宮古島などへの自衛隊配備阻止など、沖縄解放の闘いはますます怒りに燃えてます。これに全力で応えていかねばなりません。

韓国、中国など近隣のアジア諸国人民は、安倍の靖国参拝や元日本軍「慰安婦」制度正当化など、日本政府のアジア侵略戦争の美化と居直りに抗議と怒りを高揚させています。日本政府・大企業にたいして、かつてのアジア侵略支配を反省させ、謝罪・賠償・責任者処罰・歴史教育を実施する責任と義務を果たさせていかねばなりません。アジア人民と連帯し、きっぱりと、安倍政権に断罪をくだしていきましょう。「独島」・「釣魚諸島」は、日本がかつての日清・日露のアジア侵略戦争の過程で略奪したものであり、この領有権は完全に放棄しなければなりません。

安倍政権は、日本を「世界で一番企業が活動しやすい国」にするといって、派遣法改悪で非正規労働者を激増させ、解雇の自由化、残業代ゼロの長時間ただ働きなど、労働者の権利を保護する規制を全面的に緩和し破壊しようとしています。消費税増税やアベノミクスによって、円安・株高を演出し、一部の輸出大企業や富裕層をますます富ませる一方で、中小零細企業や自営業、労働者、農漁民の生活破壊や貧困化・失業を構造的なものにしてきています。

安倍政権の本質は脆弱そのものです。労働者、農漁民、沖縄、アジア各地の人民、米軍基地に反対する岩国・神奈川・横田・京都の人びと、原発や核兵器を許さない勢力、これらの圧倒的な社会の多数派からすれば、安倍政権は大企業や大手ゼネコン、天皇制・官僚・右翼や差別排外主義など、強権的な反動派の少数勢力が支えるだけです。安倍や右翼ファシスト排外主義勢力がはげしくする、愛国心教育や「領土問題」などの民族排外主義・差別排外主義をうちくだき、労働者・被差別大衆、人民の広範な連帯と団結をかちとって、たたかっていくことが時代的に要請されています。

わたしたちは、アジア、沖縄と連帯し、本来の団結した人民として、圧倒的な多数派の闘争をつくりだし、安倍政権による集団的自衛権行使容認の閣議決定を阻止し、改憲と戦争への道に断固反対し、安倍政権をひきずりたおすために、6月アジア共同行動をたたかいます。6・15国際連帯集会へ結集しよう。以降、6月アジア共同行動は、約1週間を超えて、愛知、関西各地、九州・山口などで行われます。チラシ、賛同用紙を参照してください。

関連資料

» 6・15国際連帯集会・チラシ(PDFファイル・約423KB) 6・15国際連帯集会・チラシ

» 6・15国際連帯集会・賛同のお願い(PDFファイル・約206KB)

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