日米のアジア支配に反対し、アジア民衆の連帯を推進する
日本連絡会議ニュース
アジア米軍の総撤収を！岩国国際集会とデモ 二日目
2014岩国国際行動の二日目は、海外からの米軍基地反対の報告です。韓国の群山（クンサン）米軍基地に反対するピョントンサ共同代表から、さらにフィリピン・バヤン、そしてオーストラリアの反基地団体から、現状と反対行動の報告が行われました。その後、活発な質疑、討論が行われました。
最後に、二日間にわたる反戦反基地、集団的自衛権反対の集会宣言が確認されました。ここに掲載します。
そして、雨の中をデモ行進しました。
集会宣言
岩国基地の強化と日本による集団的自衛権行使に反対し、アジア太平洋地域からの米軍の総撤収を求めて、私たちはここ岩国に集まった。
基地強化に反対する圧倒的な住民の意志を無視して、日米両政府はオスプレイの運用拠点化、愛宕山米軍住宅建設の開始、普天間基地から空中給油機KC－130の移駐など、岩国基地の強化をおし進めてきた。さらに2017年には厚木基地から空母艦載機59機の移駐と最新鋭ステルス戦闘機F35の配備が狙われている。それは岩国基地を北東アジア最大規模の米軍基地へと変貌させ、日米の侵略戦争準備を飛躍的に強めるものであり、これまでも騒音や米軍犯罪に苦しめられてきた岩国の住民にさらなる苦難をもたらすものだ。私たちは住民の意思を踏みにじる日米両政府の策動を弾劾し、岩国市民のたたかいへの支援・連帯をさらに推進する。そして、岩国基地強化に反対するたたかいを、全国、そしてアジア太平洋地域の民衆運動の共通の課題へとおしあげていくためにたたかう。
さらに、沖縄での辺野古新基地建設や高江ヘリパッド建設、京丹後での米軍Xバンドレーダー基地建設など、各地で米軍基地の新設が進められようとしている。神奈川の基地群や横田、三沢などでも基地機能の強化が進められてきた。私たちは各地の住民による粘り強いたたかいに固く連帯する。とりわけ、沖縄はいま辺野古新基地建設をめぐる激しい攻防の渦中にある。11月16日の沖縄知事選での普天間基地撤去－辺野古新基地阻止、オスプレイ配備撤回を掲げた翁長雄志氏の大差の勝利は、沖縄の人々の意志をあらためて鮮明に示した。にもかかわらず、日米政府はあくまでも新基地建設を強行しようとしている。これを許さず、日米政府による差別軍事支配からの解放を求める沖縄の人々と連帯し、全国で辺野古新基地建設を許さないたたかいに立ち上がろう。そして、全国各地の反基地運動の結びつきを強め、沖縄と日本「本土」を貫いて、米軍基地の新設・強化を許さないたたかいのうねりをさらに大きくつくりだしていこう。
この在沖・在日米軍基地の新設・強化に反対するたたかいは、安倍政権による集団的自衛権の行使を許さないたたかいと一体のものだ。日本を「戦争する国」へと変貌させようとする安倍政権のもとで、沖縄と日本「本土」の米軍基地と自衛隊基地は、日米両軍の侵略戦争・軍事介入のための出撃拠点として再編・強化されようとしている。自衛隊との共同基地である岩国基地もその重大な焦点のひとつだ。日米防衛協力の指針（ガイドライン）の新たな改定では、全世界を舞台にした日米両軍の共同作戦体制が打ち出されようとしている。このような動きと一体に、安倍政権はまた、排外主義を煽り立て、歴史を歪曲してかつての日本の侵略戦争・植民地支配を美化・肯定しようとしている。私たちは、排外主義煽動・歴史歪曲を許さず、戦争への道に進む安倍政権と断固として対決する。そして、来年の通常国会への上程が狙われている集団的自衛権関連法案を阻止するために全力でたたかう。
いま「再均衡戦略」と呼ばれる米国のアジア太平洋重視政策のもとで、アジア太平洋のさまざまな地域で米軍のプレゼンスが強化されている。オーストラリアでは米海兵隊の駐留が新たに始まり、フィリピンでは米比防衛協力強化協定が締結された。韓国でも米軍基地の拡張が進められ、済州島では米軍の使用を前提にした巨大な韓国海軍基地建設が人々の抵抗を弾圧しておし進められている。沖縄と日本「本土」における米軍基地の新設・強化の策動は、このようなアジア太平洋全域における米軍基地と米軍駐留体制強化の一部であり、連動したものである。だからこそ、私たちはアジア太平洋各地の民衆による相互連帯と反戦・反基地の国際共同闘争を推進し、アジア太平洋全域からの米軍の総撤収をめざしてたたかう。私たちはまた、米日韓、米日豪などこの地域における米国を中心とした二国間・多国間の軍事同盟・軍事協力の強化と侵略戦争体制づくりに反対してたたかう。
労働者・民衆に貧困と無権利を強制し、原発再稼動と原発輸出の推進し、日本を「戦争する国」へと変貌させようとする安倍政権と対決し、その打倒に向けてたたかおう。基地強化を許さず、日米軍事同盟の強化に反対し、集団的自衛権関連法を阻止しよう。アジア太平洋地域の民衆の共同闘争で、米軍の総撤収をかちとろう。
2014年11月30日
アジアにおける米軍基地に反対し、日本の集団的自衛権行使に反対する国際連帯集会 参加者一同
