アジア共同行動・日本連絡会議

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日本連絡会議ニュース

 

 

 

8月3日、韓国から反核・反原発を掲げて経産省前テントひろばを訪問・連帯する!


訪問団が広げたブルーの横断幕には「核ない社会のための希望の折り鶴プロジェクト参加団 フクシマ5周期およびヒロシマ-ナガサキ71周期 2016.8.3-8.8 労働者政治勢力」といった趣旨で書かれていました。

訪問団5人は3日午後3時近くに大きなスーツケースを引いてテントひろばに現れました。早速、この日、原発避難民としてお話をして頂く亀屋幸子(ゆきこ)さんが待ちに待ったように出迎えました。最初、ご案内した反原発美術館でもある第二テントがあまりに暑いので、第一テントに移動して、福島第一原発からわずか1.2キロの距離の双葉町で暮らしていた亀屋さんのお話を聞きました。命からがら逃げのびたという1時間半余におよぶお話は、語るも涙、聞くも涙でした。一瞬にして故郷を奪われて避難民として東京で仮住まいしながら、しばらく食事の支度もできない茫然自失の日々、夜空を見上るたびに福島の夜空の星を思って過ごした亀屋さんを、我に返させたのは反原発デモからこのテントに出会ったことでした。ここから亀屋さんの反原発の闘いが始まったのです。この時、この話を聞いていた韓国の人々は交感的に反応しました。東電に第1の故郷を奪われた亀屋さんは、経産省・国側に生存権を突きつけて闘う経産省前テントひろばを、第2の故郷にして希望を造りだしたのだと思います。

お話の二人目は経産省前テントひろばを作って経産省・国側から訴えられた被告の一人であり、テント共同代表の一人でもある淵上太郎さんです。お忙しい中、テントが全国の、そして世界の脱原発の闘いの拠点であり、発信地であることを明確にして、連帯を求める韓国の訪問団を快く歓迎してくださり、1時間余の質疑応答を含めた意義深いお話をしていただきました。

丁度、韓国訪問団が来る前日(2日)、経産省前テントひろばでは、7.28最高裁上告棄却決定に対する緊急記者会見が行われたところでした。淵上さんはテントがいつ強制撤去されようがされまいが、『いささかもたじろがず粛々とテントを守り、脱原発の旗を高く掲げて闘い続けることを表明するとともに、あらためて全国の皆さまに闘いの継続を呼びかけるものです。』と、(声明文)を読み上げました。

このような時期に、韓国労働者政治勢力が経産省前テントひろばを初めに、フクシマ現地、ヒロシマを訪問する企画の意義を確認して、日韓連帯の成功をかちとりましょう!原発をアジアから、世界から無くす闘いと同時に、新自由主義の戦争と貧困・格差の拡大を阻止する国際的な連帯をつくりましょう!そして、経産省前テントひろば5周年の「9.11脱原発祭り」に全力で参加していきましょう!

AWC首都圏幹事 高槻民枝)


最高裁決定に対する経産省前テントひろば声明

8月2日 経産省前テントひろば

7月28日最高裁小法廷(大谷直人裁判長)は、私たちの上告に対する棄却決定を行いました(8月1日に送達)。私たちのささやかな願いを踏みにじり、テント撤去と損害賠償を認めたということです。これは、誠に残念ながら、最高裁もまた、司法の厳正なる立場を放棄して。経産省・国の政治的な意向を全面的に追認したことになります。

私たちにとって、この決定は想定された範囲とはいえ、断じて認めることができないものです。私たちは改めて大きな怒りと抗議の意志を表明すると共に、経産省前テントを守り、脱原発の闘いを引き続いて推し進める決意でス。私たちが自らの意志で経産省前テントを撤去することはありません。

しかし、この際高裁決定によって、経産省・国の側は、法的には一切の憂いはなくなったということになるのでありましょうか。東京高裁が控訴棄却をしたのは2015年10月26日でした。少なくともそれ以降、経産省・国側はいつでもテントの撤去等の強制的執行ができたはずです。現に損害賠償については被告の預金口座の差し押さえなどを行っています。

にもかかわらず、今日まで及んだのは、判決の内容にも仮執行についても、そのような判決を得たにしても、テント撤去を強制するいささかの自信も持ち得なかったからではないでしょうか。これは最高裁決定が出たからと言って直ちに大きく変わるものではありません。

もとより経産省前テントをめぐる私たちと国との争いは、決して司法的場面に限られてものではなく、また、脱原発の問題だけに関わっていたのではなく、極めて深刻な政治的争いを抱えていたものだったからです。

先だっての参議院選挙の結果や、都知事選の結果で、国の側は多少の自信を持ったかも知れません。今、国は米軍基地をめぐる沖縄県高江へのなりふりをかまわぬ攻撃に出ていますが、これに対して沖縄の人々は命をはった闘いを繰り広げています。

他方、鹿児島県知事選では脱原発の知事が誕生し、川内原発の停止の申し入れが行われる予定であり、また、川内原発に続いて再稼働をさせた関西電力高浜原発は大津地裁の仮処分によって再び停止し、その後の関西電力の異議申し立ても認められなかったのです。再稼働を目前にした伊方原発においても、初歩的なポンプトラブルが露呈し、決して予定通りに進んでいません。

私たちは、7月28日の最高裁決定をもって経産省・国側がどうしようと、いささかもたじろがず、粛々とテントを守り、脱原発の旗を高く掲げて闘い続けることを表明するとともに、あらためて全国の皆さまに闘いの継続を呼びかけるものです。

韓国から反核・反原発を掲げて経産省前テントひろばを訪問・その1

韓国から反核・反原発を掲げて経産省前テントひろばを訪問・その2

韓国から反核・反原発を掲げて経産省前テントひろばを訪問・その3

韓国から反核・反原発を掲げて経産省前テントひろばを訪問・その4

韓国から反核・反原発を掲げて経産省前テントひろばを訪問・その5

韓国から反核・反原発を掲げて経産省前テントひろばを訪問・その6

韓国から反核・反原発を掲げて経産省前テントひろばを訪問・その7

韓国から反核・反原発を掲げて経産省前テントひろばを訪問・その8

韓国から反核・反原発を掲げて経産省前テントひろばを訪問・その9

韓国から反核・反原発を掲げて経産省前テントひろばを訪問・その10

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