8/21岩国国際デーが行われました!
沖縄の辺野古新基地建設や高江ヘリパッド着工の攻撃とともに、山口の岩国基地が格段と強化されることが進んでいます。来年の2017年には、岩国米海兵隊に最新鋭ステルス戦闘機F35B型が1月に10機、8月に6機の計16機配備される計画です。また、厚木基地の空母艦載機57機の岩国移駐も狙われ、これは横須賀を母港とする核空母レーガンの米海軍艦載機が厚木基地も岩国基地も使用する、とんでもない事態となります。岩国基地内や愛宕山には、それぞれ790戸、270戸の米軍住宅が増設され、米兵が1万人規模で住む状況が強行されています。まぎれもなく岩国基地は、朝鮮半島、中国、アジアに対する最大規模の米軍飛行場へと再編されます。
この米軍再編と岩国基地強化に反対する岩国市民は、沖縄と連帯し、各地の反基地闘争と連携し、ねばりづよく闘っています。
私たちは、8月21日が愛宕山米軍住宅に反対して抗議の「集い」を開始された日であり、岩国基地強化に反対し、アジアから米軍総撤収をたたかっていく国際デーと定めて、国際的抗議行動を推進してきました。
3年目の今年、8/21岩国国際デーは、東京でAWC首都圏による防衛省抗議行動が取り組まれました。京都では「消えた鎮守の森」上映と「岩国問題をいろいろな角度から考える」といった企画がAWC関西青年部と「岩国☆希望の祭実行委2016」の共催で行われました。もちろん、岩国の愛宕山現地では、基地強化に反対する一の付く日の抗議の「集い」が行われ、AWC九州山口などの仲間が参加しました。福岡でも街頭で岩国基地強化反対のスタンディングや情宣が繰り広げられました。
海外からは、韓国「平和と統一を開く人々」(ピョントンサ、反米軍・平和統一運動)が8月22日から開始される米韓合同軍事演習=朝鮮核戦争演習に反対する行動とともに岩国住民への連帯メッセージを寄せてくれました。(下記に連帯メッセージ)
台湾からは、労働人権協会の仲間が、岩国基地強化反対とアジアから米軍撤去、反戦平和をもとめる街頭デモやアピールを繰り広げた写真が届けられました。(下記に掲載)
フィリピンからは、バヤン日本支部/ミグランテ・ジャパンから連帯メッセージが送られてきています。(下記に資料)
■東京にて防衛省抗議行動
市ヶ谷の防衛省前では、鴨居共同代表の発言、学生運動、AWC首都圏のメンバーがそれぞれ発言し、韓国からの連帯メッセージを確認し、抗議文を防衛省へ提出し、シュプレヒコールをあげていきました。鴨居さんは、岩国基地強化の具体的動きを批判し、岩国住民の闘いへの連帯を訴えました。AWC首都園の仲間は、この日の未明に起こった経産省前反原発テント撤去を徹底的に弾劾し、ひきつづく経産省前抗議の闘う拠点の継続、9/11テント5カ年の大きな闘いへの結集を呼びかけました。
■京都の企画ビラ
■韓国ピョントンサからのメッセージ
岩国米軍基地の強化に反対する岩国住民の皆さんに連帯のごあいさつを申し上げます。
韓国では、8月22日から世界最大規模の乙支フリーダム・ガーディアン(UFG)韓米連合演習が行われます。この演習には、北朝鮮が核と大量殺傷兵器を使用する兆候を見せただけでも先制攻撃するという、超攻勢的「4D」(抑制→かく乱→破壊→防御)作戦概念が適用されます。このように違法な先制攻撃概念を適用した韓米連合演習が行われれば、ささいな軍事的衝突が起こる場合、それが戦争へと拡大したり、全面戦争へと飛び火する可能性が高くなったりするゆえに、ピョントンサと韓国の市民社会はたいへん憂慮しています。南北間の軍事的衝突や局地戦は、そこに留まらず北東アジアの軍事的衝突までをも招くことになるのです。
最近、韓米当局が韓国に配置するというサード(THAAD)は米日ミサイル防御網の核心兵器体系です。韓米日が北朝鮮に先制攻撃し、北朝鮮が報復攻撃として弾道ミサイルを発射する場合、これを迎撃するためのものがミサイル防御(MD)です。韓国に配置されたサード レーダーによって得た情報をもって、日本とアメリカは北朝鮮の弾道ミサイルを迎撃するということです。もちろん北朝鮮だけでなく中国の弾道ミサイル情報も探知しようとするのが、アメリカがサードを韓国に配備しようとする目的です。日本の集団自衛権行使の代表的事例も、アメリカや米軍艦艇が北朝鮮から弾道ミサイル攻撃を受ける時、日本がこれを代わりに迎撃するというものでした。ゆえに南北間の軍事的緊張が高まれば、日本の自衛隊が米軍と共に朝鮮半島での軍事的衝突という状況に介入することになります。今回のUFG練習にも在日米軍や日本の自衛隊が参加する可能性があります。
すでに中国とロシアが強力に反発しているが、サードが配備されれば北東アジアの軍事的緊張と対立は今よりはるかに大きくなるでしょう。
だからピョントンサと韓国の市民社会団体は、UFG演習を中断し、朝鮮半島に平和をもたらすことができる、朝米、南北、六か国間の対話を始めよと要求しています。朝鮮半島平和協定の締結によって朝鮮半島非核化を実現すれば、北東アジア諸国の間に平和と協力関係が形成されうるのです。これが、韓国と日本、ひいては全世界の平和運動が互いに手をつなぎ、平和のための連帯に立ち上がらねばならない理由です。対決と軍備競争、基地強化は民衆の生を苦痛の中に陥らせます。
粘り強く岩国基地拡張・強化に反対している岩国住民の皆さんの闘争を支持します。
日韓民衆が手をつなぎ、戦争を防止し、平和をもたらしましょう。
平和と統一を開く人々
■フィリピン
軍事基地のないコミュニティーに向けて、岩国の人々のたたかいと共に前進しよう!日本にある基地の閉鎖を!
BAYAN/MIGRANTE日本支部
BAYAN/MIGRANTE日本支部は、アジア太平洋地域における軍事施設とパワーバランスをめぐる米国の支配強化のための全体的な策動の一環として継続する岩国の軍事基地の拡大・強化に対して断固としてたたかう岩国の人々に熱い連帯のあいさつを送ります。BAYAN/MIGRANTE日本支部は、安全保障と国家主権を掘り崩す米国の帝国主義的介入を拒否するという日本の民衆の意思に露骨に挑戦する反動政権に反対し、抵抗している日本の民衆と一体です。岩国民衆のたたかいは正当なものです。2017年に予定される神奈川県の米軍厚木基地からの59機の艦載機の移転、愛宕山での大規模な米軍住宅建設、MV-22オスプレイの全国飛行訓練のための展開拠点としての利用、2017年までのF35戦闘機の配備計画――これらは岩国の人々のみならず、日本の全民衆の主権を侵害するものです。皆さんのたたかいは、日本の民衆の真の利益を表すものです。もしこれらの計画が完成すれば、岩国基地は120機の戦闘機と一万人以上の米軍人その家族を抱える東北アジア最大の米軍基地になってしまいます。それは岩国の人々に大きな政治的・社会的なインパクトを与えるものであり、日本はこれらすべてを維持するための重い負担に耐えねばなりません。明らかなことですが、米国の「再均衡」戦略、あるいは「米国のアジア太平洋回帰」における岩国基地の重要性は、バラク・オバマ大統領が今年5月の広島訪問の前にこの基地を訪れ、米日軍事同盟の重要性を強調したことにも反映されています。騒音や米兵による事件・犯罪だけでなく、岩国基地は――岩国の人々が強く抵抗しているところの――米国の帝国主義的支配を象徴するものです。
自由を愛する民衆として、私たちは岩国の人々の側に立ち、日本およびアジア太平洋地域を支配するための帝国主義的策動の一部であるこの策動を拒絶します。この精神においてこそ、私たちは民衆の主権を尊重させるために、岩国、日本、そして全世界の米軍基地の撤去を呼びかけているのです。
私たち民衆は過去の帝国主義戦争から最悪の被害を受けてきました。私たちは歴史が繰り返されるのをただ黙って見ていることはできません。日本が新安保法制を通して再び軍事態勢の強化に向かっていることについて、私たちは日本および世界の平和を愛する民衆の意思を無視する日本の反動的な支配エリートたちを弾劾します。
私たち民衆に危険と苦難をもたらしている米日軍事同盟を拒絶し、歴史の教訓を踏みにじろうとする動きに抵抗するために、民衆が最大限に団結し、自らを組織するべき時がやってきています。
米軍基地は日本とアジア太平洋から出て行け!岩国米軍基地強化を止めよう!愛宕山米軍住宅建設を止めよう!米日軍事同盟に抵抗しよう!
国際連帯万歳!
2016年8月21日
■台湾労働人権協会の岩国連帯行動
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