日米のアジア支配に反対し、アジア民衆の連帯を推進する 日本連絡会議ニュース |
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反戦反核反基地!8・6広島青空集会の報告核兵器廃絶・原発廃炉、反戦反基地、8・6広島青空集会の報告8月6日、台風が沖縄、奄美、九州などに暴風・大雨の影響をおよぼすなかで、広島は蒸し暑い青空に包まれました。8・6広島青空集会が午前10時半から行われました。司会が、冒頭、五年前から日韓で共同行動を取り組んできたこと、核兵器反対、被爆者はつくらないといった世界の流れが生まれていると訴えました。 この間の被爆者などの犠牲者を追悼し、30秒間、黙祷をしました。 基調提起は被爆二世の会の寺中さんが行いました。7・7に批准された核兵器禁止条約に米ロや日本が参加していないことに抗議する。今年、被爆者死没者の名簿に5530人が加わり、総勢30万8千4百余名となった。16万4621名の生存する被爆者は、81歳を超える平均年齢となった。多くが亡くなっている。2月、被爆二世が被爆者援護法の適用を求めて、集団提訴した。核兵器は、世代を超える悪魔の兵器だ。広島の隣、岩国の米軍基地が大強化されている。米軍高級住宅のアタゴヒルズが愛宕山に建設された。今日、8・6、厚木基地の空母艦載機が移転を始めた。なぜ、この日に。許しがたい暴挙。基地があるから、戦争の動きを強める。沖縄の辺野古新基地に断固反対する。福島原発事故も収束せず、6年が経つ。年間20ミリシーベルトの被曝を強制する。福島の被曝者への援護をしない政府を許さない。避難する権利を奪っている。核兵器と原発は双子だ。原発の使用済み燃料などがプルトニュームとして核兵器の材料となる。原発の廃炉を求める。あらかぶさんという被曝労働者の裁判闘争を支援する。今日一日、核と戦争を考えよう。3名の韓国の青年がここに参加した。日韓共同で核廃絶に向けて闘おう。 連帯メッセージが読み上げられました。AWC韓国委員会のホ・ヨングさんと、被爆二世の岡山からのものです。他にも、フィリピンのバヤン日本支部からのメッセージも紹介されました。 ここで飛び入りゲストの歌とアピールが続きました。反戦平和、辺野古新基地阻止などを歌い、現場で闘う、川口真由美さんが演台に登場しました。辺野古現地で体を張って抗議する「やっさん」もいっしょです。彼女の情熱ある、迫力いっぱいのプロテスト・ソングは、本当に心に染み渡ります。もちろん、抵抗と闘い、その行動と団結への勇気と希望を満たしてくれます。素晴らしい歌とギターの演奏です。「いまこそ、立ち上がろう!」が歌われました。沖縄の高江や辺野古で暴力工事に実力で抗議する時、現場の闘いで歌われているものです。皆が手拍子や口ずさんで、合わせいきます。川口さんの熱唱が原爆ドーム前を響いていきます。「ケセラ」が歌われました。集会参加者はもちろん、集会付近の内外の多くの人々が、核廃絶、戦争反対の想いを一つにしました。 ギターと三線を手にし、福山から参加した「アジアンさん」が続きました。8・6の二日後の8・8、福山は米軍の空襲に遭い、多くの住民が虐殺されたそうです。以来、8・8には、福山で反戦平和の取り組みが行われています。ほのぼのとしたアジアンさんの歌には、平和ならびに差別のない人々の交流の想いが伝わってきます。「アジアの風が吹く」というオリジナル・ソングです。アジア各地から人々が日本に来ますが、そうした人間関係の移動と出会い・交流のさまざまなドラマを淡々と綴り、三線とギターで、歌いました。二曲目は「翼をください」。自由と解放を求める想いが歌われました。最後に、広島市の歌である「青い空」が唄われました。廃墟となった被爆都市・広島が復興する願いを込め、明日への希望を持つ人々の想いを描写した詩でした。 続いて団体、個人の発言に移りました。「3・11関東からの避難者たち」が発言しました。国が避難者を無いことにしようとする策動に抗して、国の責任を追及し、韓国や広島に連帯し、福島原発の放射能被害や健康破壊を許さない運動を進め、避難する権利を闘っているそうです。 AWC日本連からは、核武装を狙い原発再稼動する安倍極右ファシストの反動政権を追い詰め、打倒にむけて、格差貧困化と労基法改悪策動と闘い、辺野古の現地闘争を進め、岩国基地強化反対を闘うなどがアピールされました。その上で、アジアを支配する巨大な日米帝国主義と闘い、アジア人民と連帯し、働く者や差別される者、貧しい者が主人公となる解放された社会をめざして闘うとまとめました。 韓国から参加した青年たちが連帯アピールを行いました。平和は穏やかなものでなく、声を上げて闘い、行動することだ、人間の命はかけがえのないものだと発言。世界で核開発がすすみ、原発をつくろうとし、人の命の価値をおびやかしている。世界中の民衆が、核を廃絶、人の生命と権利をたたかっていかなくては、と語りました。 大阪の被爆二世の方がアピール。大阪では、被爆二世の会の運動が活発に行われてきたこと、とくに国籍による被爆者の差別問題、全国的な二世の問題などに取り組んできたこと。沖縄に行っていろいろと学習したこと。なぜ、戦争は起こるのかを考え、平和問題を訴えていく、と話しました。最後に、ギターをもって、ブルーハーツの「青空」を歌い、途中、反戦平和への替え歌をアピールしました。 神奈川の二世支部からの発言。放射能被害における遺伝の影響は認められていないという見解を持つ厚労省との交渉を報告しました。被爆二世に対する多発性骨髄腫の検診を厚労省が認めた件では、「一般のガン検診ではやっていないので、やってあげる」という理屈に抗議したそうです。被爆二世が平均で60歳を超え、モルモットにされている現状を痛烈に批判。福島の事故や被曝問題での要求では、所管が環境省なので厚労省は答えないことに怒りを表明されました。原発に対抗し、再生可能エネルギーを推進すること、いろいろな運動が横につながり、共有の弱い状況を突破し、力を結集し、一つの敵と対決していこうと締めくくりました。 京都の被爆二世。関西では、高浜での反原発の闘いを推進してきた。韓国の若者とともに高浜現地で原発問題を話し合う場をつくってきた。反原発運動のなかに、被爆二世の方々が参加している。被爆二世運動を広くつくろうというのはその通り。など訴えました。 ユニオン北九州の仲間。この場で、あらかぶさんという被曝労働者の裁判への支援署名を取ったこと。あらかぶさんは福島の被曝労働で急性骨髄性白血病となり、労災認定を受けた。下請け労働者をまったく相手にしない東電に怒り、抗議し、同じ被曝労働者の仲間の思いと連帯し、訴訟へ出た。100ミリシーベルト以下の低線量だと白血病と関係ないと言う東電。労働者を犠牲にすることを許さない。全労協や自治労全国一般とともに、枠を超えた被曝労働者支援運動をつくっていくと述べました。 福岡の仲間から。7・7に核兵器禁止条約が締結された。日本政府は、核保有国と非保有国の話し合いを進めるためと言って、これに反対した。どうしようもない日本政府。核は手に余る。広島原爆はウランが64キロで人一人分の重さだった。現在の日本のプルトニウムは、10トンある。人間の手に余る。核廃絶と原発停止を進めよう。 関西のAWC青年部から。ビキニ核実験の被害、今も続く放射能汚染など、福島の未来の問題として広めようとしたマスメディアに抗議が集まる。福島の被曝問題を過小評価している。関東からの避難者たちの報告も、被害を隠すことを告発し追及している。このような状況に恐怖と怒りを感じる。5から6月、高浜原発4号・3号が再稼動した。京都、滋賀、大阪にいつでも被害が襲う状況にある。安倍政権に内閣改造で支持が回復などと言われているが、人々が騙されないよう、問題を明らかにし、訴えていくと発言しました。 連帯労組・やまぐちから。内閣支持率低下、改憲の危機-戦争法制の一連の動きにブレーキがかかった。戦争反対、岩国基地強化反対の動きを推進できる時間が持てた。だから、戦争反対を強めることだ。北朝鮮政府の軍事的動きをとらえるだけでなく、米朝の平和協定を求めること、日朝の国交正常化も進めることだ。 やまぐち障害者解放センターから。国連の核兵器禁止条約の可決、だが日本政府が反対し不参加。安倍政権が核武装と戦争のできる国を目指しているからだ。障害者への差別抹殺攻撃が強まり、障害者を震撼させている。精神障害者への差別拘禁、治安弾圧体制づくり、日常的な警察の監視、これらの強まり。障害者が元気で街中を歩き、買い物をし、出先で政治論議すること、同じ社会で生きていける社会をめざす。障害者福祉は平和でなければならない。安保法制が違法であり、差別を助長し、障害者の生活を奪うものであり、裁判でたたかい、訴える。上関原発反対の集会にも出た。原爆も原発も、人の命を奪うもので反対。5月、7月、沖縄と連帯し、沖縄の基地反対の行動に参加。いっさいの差別の無い社会づくりを皆さんとめざす。これらがアピールされました。 憲法を生かす市民の会・やまぐちから。1992年、自衛隊のカンボジア派兵反対の動きから、結成し、25年間活動する。現実の貧困と戦争策動の被害を受ける人々のところへ行って闘うこと。7月沖縄に行って闘った。水曜行動では多くが抗議に集まったが、機動隊の暴力で工事が進む状況。沖縄は差別軍事支配が暴力的に強化されている。核兵器禁止条約へ日本政府を批准国とする運動を安倍政権に迫る。岩国基地の強化に反対し、2017年を、岩国住民といっしょに闘う。基地に依存しない取り組みを進めていく。 以上の発言が行われました。活発なアピールや運動、行動が話され、いろいろと考えが深まるものでした。 閉会の言葉が、山口障害者解放センターの方から行われました。 最後に、関西の仲間から、スローガンの確認とシュプレヒコールが唱和されて、広島青空集会は盛況のうちに終えました。 その後も、原爆ドーム前の写真展が行われました。また韓国や福岡などの参加者は平和公園内のさまざまな被爆問題やモニュメントなどのフィールドワークを行いました。 韓国の若者たちは、岩国基地に反対する住民との交流会にも参加するために、岩国にも向かいました。
2017年 8・6広島青空式典 スローガン
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関連資料» 8・6広島青空式典プログラム(PDFファイル・約598KB) » やまぐち障害者解放センター・連帯メッセージ(PDFファイル・約126KB) » 8・6広島青空式典へのAWC日本連アピール(PDFファイル・約148KB)
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