8・21岩国国際デーの取り組み
AWC情報 2017.8.24
アジア共同行動(AWC)日本連絡会議
TEL:0774-43-8721
FAX:0774-44-3102
(メール) awcjapan21@yahoo.co.jp
(ホームページ) http://www.awcjapan.org/index.html
韓国とフィリピンでの岩国国際デーの報告です。
-
韓国:8月21日11:30からソウルの米大使館前で、AWC韓国委員会や平和と統一を開く人々(ピョントンサ)などが合同で記者会見を開き、声明を発表しました。このほか、アルバ労組が「岩国基地強化反対!」のプラカードを掲げた「認証ショット」写真を送ってくれました。
-
韓国:カンジョン村済州海軍基地反対対策委員会からは連帯メッセージをいただきました。
-
フィリピンのBAYANからも連帯メッセージをいただきました。
(写真は、韓国での米大使館前記者会見と、アルバ労組の「認証ショット」、カナダのトロントでの国際反戦会議での寄せ書き)
韓国での米大使館前記者会見
アルバ労組の「認証ショット」
カナダのトロントでの国際反戦会議での寄せ書き
以下、順にご紹介します。
【2017年 8・21岩国国際デー】
岩国米海兵隊基地に反対する第4回岩国国際デーを支持する
<記者会見文>
今日は、広島湾と接している日本の山口県岩国でアジア共同行動(AWC、米日帝国主義のアジア侵略と支配に反対するアジア共同行動)が主催する第4回岩国国際デーが行なわれる日だ。岩国には今年末で東アジア最大の米海兵隊基地が完成され、神奈川県厚木基地から空母艦載機61機が移駐する予定だ。既存の戦闘機と合わせ約130機の戦闘機が配備される北東アジア最大の海兵隊航空基地となる。
岩国基地は、朝鮮戦争、ベトナム戦争、そしてイラクとアフガニスタン侵略戦争に至るまで、米帝国主義の侵略戦争のための出撃拠点・兵たん基地の役割をしてきた。岩国基地は米海兵隊と日本自衛隊が共同で使用しており、朝鮮半島から最も近いところに位置し、米・日帝国主義同盟軍の朝鮮半島出撃拠点として東アジア地域における軍事的緊張を高めている。この基地から出撃した戦闘機は、朝鮮半島と類似した日本の山岳地域で低空飛行訓練を実施している。
米日当局は、最初は岩国基地の滑走路を沖合に移すといったが、それは基地がさらに拡張される結果を産んだ。岩国基地は空中輸送機KC130の移駐、オスプレイの運用拠点化、最新鋭ステルス戦闘機F35Bの配備、空母艦載機部隊のために核シェルターまで設置してある一軒あたり10億ウォンの米軍住宅地区の建設など、在日米軍再編の一環として集中的に強化されている。岩国市街地の人口10万人のうち10%にあたる1万人の米軍が駐留することになる。
岩国地域の住民たちは、永らく戦闘機の騒音と米軍による事件・事故、凶悪犯罪や性暴行に苦しめられてきた。岩国市の住民たちは、2006年空母艦載機移駐計画が発表された時から今まで反対運動を繰り広げてきた。2010年8月21日から「愛宕山を守る会」は、毎月3回愛宕神社公園で抗議集会を開催している。アジア共同行動(AWC)は、2014年から8月21日を岩国国際デーと定め、岩国住民たちの粘り強い闘争に対する国際的連帯を訴えてきた。
今、朝鮮半島を中心に北東アジア地域の軍事的緊張が高まっている。アメリカの朝鮮民主主義人民共和国への圧迫と韓米軍事訓練、共和国の核とミサイル開発をめぐる朝米間の緊張、アメリカのMD戦略にともなう星州へのサード配備による米・中、韓・中間の対立が重なっている。特に韓米同盟、米日同盟、さらには韓米日軍事同盟を構築しようとしている。朴槿恵政権当時に拙速に推進された韓日軍隊「慰安婦」合意や韓日軍事情報保護協定は、アメリカの強圧による韓米日軍事同盟のための事前措置であった。
今年末に完成される東アジア最大の岩国米海兵隊基地は、沖縄をはじめとする日本国内の多くの米軍基地と最近完成された世界最大の平澤米軍基地とに連結され、共和国、中国、ロシアを狙っている。朝鮮半島を中心にした東アジア地域に新冷戦秩序が形成され、戦争の雰囲気が高まっている。軍事基地拡張によって軍隊と武器が集中し、攻撃的軍事訓練が増えるほど、戦争の雰囲気は高まるほかない。今日から韓国ではウルチ・フリーダム・ガーディアン(UFG)韓米軍事訓練が始まる。
戦争演習によって平和をもたらすことはできない。戦争に反対し、平和を念願する韓国の民衆は、今日、アジア共同行動(AWC)が日本の岩国米海兵隊基地に反対するために呼びかけている岩国国際デーを支持する。私たちは朝鮮半島と北東アジア、さらに全世界にかけて展開されている帝国主義戦争に反対し、平和を守るために努力する。帝国主義侵略戦争の前哨基地である岩国米海兵基地に反対する。韓日軍事情報保護協定を破棄し、韓米日軍事同盟に反対する。
2017年8月21日(月)岩国米海兵隊基地に反対する市民団体 参加者一同(平和と統一を開く人々、AWC韓国委員会、四月革命会、労働党)
カンジョン村済州海軍基地反対対策委員会から岩国に送る岩国基地強化反対の連帯メッセージ平和を愛する岩国の友人の皆さんへ
来る8月21日岩国基地強化に反対して現場で始まった定例抗議行動が7年目をむかえると聞きました。海の彼方の済州島カンジョン村から、心からの平和と連帯のご挨拶を送ります。朝鮮半島に近い岩国基地に130機の戦闘機が集中統合配備(移駐)され、米海兵隊の最新鋭戦闘機F-35が米国以外の地域で最初に、それも10機も配置されるということに驚きを禁じ得ません。また、米オスプレイ輸送機の作戦ハブとして利用されるというニュース、そして人口13万5千の都市に1万人の米軍とその家族が配置されるというニュースを聞くと、岩国市民が体験する苦痛が他人事には思えません。岩国基地は米海兵隊の強襲艦がある佐世保とも近いので、基地統合と再編がもたらす軍事的緊張がより一層高まるのではないかと心配です。そのために、より一層、2006年岩国への移駐が発表されて以来10年以上闘争を持続してこられた岩国の皆さん、そして支持者の皆さんに深い感謝と激励を申し上げます。
岩国米海兵隊基地の強化は、去る7月11日の駐韓米8軍司令部が平澤のキャンプハンフリー駐韓米軍基地に入居し、巨大な基地拡張が行われていることを連想させます。韓国中部の西海岸に位置する平澤もまた、何年にもわたる住民たちの闘争にもかかわらず、米軍再編戦略によって基地強化と拡張の場になりましたが、約43万の人口を持つ平澤に、2020年までに約4万2千人の米軍とその家族が居住する計画だといいます。今年中に駐韓米軍司令部の入居も予想される平澤のキャンプハンフリーは世界最大の海外駐留米陸軍基地と呼ばれ、アメリカの支配戦略に服務する準備ができています。一方、今年4月に慶尚北道の星州ソソン里に、住民たちの反対にもかかわらず、サードXバンドレーダーと2基の発射台が奇襲配備されましたが、現政権は米朝間の緊張の高まりを口実に、今年中にさらに4基を配備すると公表しました。ロウソク革命によって選出された文在寅(ムン・ジェイン)新政権は、平和協定を語りながらも、それと矛盾するように軍事力増強に、他でもなく韓米同盟の強化を強調しています。この韓米同盟は、韓米日同盟の一つの軸であることは言うまでもありません。
中国とロシアを封じ込めるためのアメリカの北東アジアなど地域再編戦略、そして軍需産業と軍事増強に追従する政府によって、危険な軍事化が進展しています。皆さんや私たち、そして北東アジア民衆すべてにとって致命的な状況だと言わざるをえません。昨年2月に完工した済州海軍基地は、平澤、星州とも連結され、また佐世保、そして沖縄と岩国にも連結されるだろうと憂慮されます。一方、初めて今年二回も米イージス駆逐艦が済州海軍基地に入港し、二回目はカナダの軍艦まで済州南方の韓-米-カナダ海上戦争訓練のために入港しました。また他方で、2月末にアジア太平洋司令官は、アメリカの最新鋭駆逐艦ズムウォルトを、済州を含む韓国の港に入港させたいと言及したことがあります。
今年、闘争10年目をむかえるカンジョン村海軍基地反対対策委は、皆さんのように今も変らず闘争を持続しています。最近、済州に空軍基地まで建設されるかも知れないという憂慮が大きくなっていますが、私たちは済州海軍基地を閉鎖させ、済州の軍事化を防いで真の「平和の島」済州を実現すべきだという使命感をより一層強く持たざるをえません。
地域の軍事化は、不必要な緊張を高めさせ、戦争の可能性を早めるでしょう。軍事基地がある地域は、軍事攻撃の最初のターゲットになるだけでなく、望まない加害者の役割をすることになるでしょう。済州は、そういう教訓を、歴史から骨身にしみて理解しています。軍事化のくびきを拒否し、すべての生命が被害をこうむらず、基本的な水と空気の権利を享受して生きていける環境を用意することが重要です。それが真の安保でしょう。
全世界の軍事基地の相互緊密性が高まるほど、生命と平和のための私たちの連結と連帯がより一層大切です。それだけが、私たち自身と私たちが生きている北東アジア、そして地球を救うでしょう。長いあいだ闘争をやめずに続けている皆さんと私たちが、お互いの、そして私たちの子孫と多くの生命にとっての希望です。これからもともに闘争し連帯しつづけましょう!平和へ
カンジョン村済州海軍基地反対対策委員会
2017年8月19日
フィリピン新民族主義者同盟(BAYAN)からの連帯メッセージ
新民族主義者同盟は、米国が岩国の米軍部隊を維持・増強・強化しようとしていることに反対して取り組まれてきた日本の人々のたゆみない活動に連帯のあいさつを送ります。今日の取り組みは、米大統領ドナルド・トランプが朝鮮民主主義人民共和国を軍事的に威嚇し、フィリピンにおいてはマラウィでの戦争を指揮しているという情勢のただなかで行われています。マラウィでの戦争はフィリピンのISISとされるダウラ・イスラミヤとの戦いを口実にしていますが、実際には資源豊かなミンダナオにおける経済権益の拡大および米比防衛協力強化協定を通した東アジアにおける軍事支配の拡大を目的とするものです。
米国はその支配に反対するすべての勢力に対する永続的な戦争に踏み出しています。それは2150億7000万ドルという驚異的な軍事支出に依存しています。しかしながら、米国はなおもその同盟諸国からの支援に依存しており、日本はその最大の国のひとつです。それゆえ、安倍政権は日本の民衆からの税金を使って、米国の支配に抵抗し闘う世界の民衆に対する米国の対テロ戦争を支援しているのです。国際連帯の精神の中で、フィリピンおよびモロの民衆と日本の民衆は、米帝国主義とたたかう民族解放運動など全世界で抵抗する民衆グループと手を取り合って進んでいきましょう。国際連帯万歳!
2017年8月21日
フィリピン新民族主義者同盟(BAYAN)
|