日米のアジア支配に反対し、アジア民衆の連帯を推進する 日本連絡会議ニュース |
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8/20-21岩国夏合宿の報告、11/25-26岩国行動へ!岩国反戦夏季合宿の報告暑く、瀬戸内海の光が眩しい、8月20日の岩国市。ここの愛宕山米軍住宅に反対する地域住民のよく使う牛野谷南自治会会議室にて、アジア共同行動の夏合宿が行われた。目的は、2017年という空母艦載機の岩国移転が開始される基地強化に反対するためであり、反対する岩国住民との連帯であり、基地強化の実情=岩国現地と佐世保基地問題を学習し、フィールドワークを行い、米韓合同軍事演習の出撃拠点=岩国基地への抗議行動と、盛だくさんでした。最大の目的は、今年秋の2017岩国反基地国際行動の日程をきめるなど、秋季方針の討議でした。 結論から言うと、AWC日本連と岩国・労働者反戦交流集会実行委などは、11月25-26日に、「アジアからの米軍総撤収」と「朝鮮戦争阻止」、「岩国基地強化反対」などを掲げた2017岩国国際行動を取り組むことになりました。 同時に、8月9日から強行された空母艦載機の岩国移駐が来年5月まで連続して進む状況ですが、岩国住民が主催し大結集を呼びかける反基地行動が今後予定されれば、それもしっかりと全国規模で取り組んでいくということです。 以下に、2017年岩国夏合宿のメインでした岩国基地の最新状況と佐世保基地問題の講演要旨などを報告します。反基地運動をたたかう田村順玄市議による岩国現地報告と、佐世保基地問題に取り組む篠崎正人(リムピース編集委員)さんからの報告です。 冒頭に、鴨居共同代表の挨拶が行われました。その要旨です。 安倍が戦争を遂行する体制づくりを強めています。秘密保護法、共謀罪などです。朝鮮民主主義人民共和国のミサイル発射で営団やJRが止まるなど、戦争態勢強化へのマインドコントロールが行われています。東アジアで朝鮮戦争の危機を煽る、防災訓練やミサイル発射など、戦争を煽る状況です。しかし、その被害は朝鮮の北と南で数百万の犠牲となるもので、韓国政府の外交では戦争をしないと言っていますが、日本政府、マスコミなどが戦争をどんどん煽っています。日本を、戦争をする国にするためです。その戦争とは、多くが帝国主義戦争で、中東やシリア、イエメンで行われています。今回の合宿で、アジア現地の人々と連帯し、戦争をさせない運動をつくりましよう。 全体のオリテがAWC九州山口実行委から行われました。 反戦平和の講演に先だって、最新の岩国基地問題について、中国放送(RCC)作成のビデオが上映されました。このなかで、岩国基地強化の関連費用は、昨年だけで1019億円となったこと。福田岩国市長が最新鋭のステルス戦闘機F35Bを訪米して視察した時、米軍関係者がコンピューターで制御され、安全性が高い、高性能機と説明しました。しかし直後に、墜落事故を起こしたことなどを暴露したものでした。それでも、福田岩国市長は容認し、岩国に配備されました。 田村順玄(岩国市議)さんの講演。8月9日、長崎に原爆が投下された日、厚木基地の空母艦載機の岩国移駐が始まった。来春までに完了する。反対のために、あらゆることに取り組んできた。7から8年間、愛宕山の米軍住宅に反対で取り組んできた。 8月9日、マスコミ報道で五機が来た。市民は気づかず、報道で知る。「おはよう愛宕山」新聞に書いています。いつも朝6時から昼12時まで、配っていますが。いよいよ来ますかと聞かれた。市民は、これから大変なことになると予感している。61機が来る。愛宕山が米軍基地になった。ワイヤーで囲い、米軍基地の告知がされた。家の軒下から、何故ここまで米軍用地に、と驚く。一千兆円を越える国債を発行し、札を印刷し、防衛省が買っていった。45ヘクタールのうち、30ヘクタールが米軍用地にされ、残りの15ヘクタールが国立病院などとなる。戦争が始まったら、何に使われるのか、背筋が寒くなる。5から6ヘクタールは岩国市が買った。草刈りしていない土地を高くかった。これまで、「おはよう愛宕山」を544回作って、配って歩いている。今日もある人と40分話し込む。うっぷんを持っている。迷惑をあびせかけられている。米軍住宅の見学会があった。2戸だけだった。写真は防衛省が許可するところだけという話だった。これが写真禁止に変わった。米軍の圧力だ。米軍将校の262戸、それぞれ150平米で、一戸が8000万円~7000万円。米軍住宅の各戸にシェルターができている。マンホールをあけて、3人ぐらい入れる地下室。シェルターではないというのだが、明らかにシェルターだ。ミサイルが飛んで来て、Jアラートの訓練では1~2分だけ余裕がある。一家の3人がその地下室に入ればいい。厚さ30センチのコンクリートで内が二つに区切られる。米軍将校用の一つを建てるのに8000万円。そこにウォッシュレットが付いていない。いずれ追加の工事と費用がかかる。岩国の商工会議所は、「大変もうかる仕事」と語る。基地バブルという工事が行われた。百本以上、クレーンの重機が3年間立ち並ぶ。ものすごい生コンを使う。生コンのプラントを作ってはならない決まりがある。だから、ゼネコンから割高で買う。儲かる。二年間、工事関係者で岩国のホテルが一杯となった。7千億円が岩国に落ちてきた。艦載機移駐の「準備行為」という名目だった。反対運動は魚のトゲとなって、国を苦しめた。岩国市長は、普天間基地の移設が進むことを条件に、移駐容認と言ってきた。現地に行き、名護市長と会うがまったく話をしなかった。宜野湾市の視察では、辺野古新基地推進の市長と会って、並んだ写真を取って、辺野古移設がしっかり進行していると言いくるめている状況。 山口県の県知事と岩国市が、今回の岩国基地大強化を認める。今後、年間50億円を10年間に渡り、その交付金を国が出すと約束した。岩国市だけでなく、山口県も積極的に受け入れ。F35も同じく受け入れ、巨額な基地交付金が落ちる。地方が国に尻尾をふる。7月10日、爆音が夜の22時過ぎまで続く。市民の頭上で演習が強行される。155件の抗議が市へ集まる。F35ステルスが飛んでいたようだ。市街地のターゲティングポイントを撮影していた。その映像を地上部隊が確認していた。路地、路地をターゲットにして、飛んでいた。市街地を飛ぶこと自体が違反行為。夜、飛ぶことも違反。受け入れ後、市民を軽蔑している。海兵隊のF35ステルスが違反をやったが、これからは空母艦載機がむちゃくちゃなことをやってくる。これが岩国基地の現状だ。8月に豪州沖でオスプレイの墜落。岩国には米軍機総勢で130機に増える。岩国基地のF18ホーネットが高知沖で墜落し、操縦士も死ぬ事件が昨年あった。事故報告書はA4の三枚分が全て。国に要請し、報告書を手にいれた。全文英文で、読めるのかという。私たちを軽蔑している。全部が真っ黒のページもある。KC130の墜落時、事故報告書を調べたら、飛行ルートが載っていた。オレンジルートで、四国を縦断するものだった。対地攻撃訓練をしていた。飛行機の墜ちた原因もあるが、飛行訓練の目的も分かる。北海道では上町で小学校が対地訓練のターゲットに使われることが分かり、反対運動でやめさせた。南極観測船“しらせ”のヘリコプターCH101が基地の端でローターをぶつけ、墜落した。市街地だったらと思うと、ぞっとする。基地監視員が市に伝えなかった。戸村さんが撮影していた。ドラム缶を二つぶら下げていた。この11年間いろいろ反対を取り組んだ。ホビットという反戦喫茶が、岩国基地に核を組み立てる施設があると暴露するなど、やっていた。このホビットが、赤軍派のアジトと宣伝され、人が来なくなって、潰れた。私も、30年前からシェルターの劇をやってきた。家族4人がシェルターで生活し、すぐに停電し、結局、シェルターを出る。空気のとれる地上がいい。今の日常に当たっている。最近、300万円から一千万円のシェルターが売れている。いまの情勢では、岩国と佐世保が一番危ない。これを外して、四県にPAC3を配備した。岩国から反戦平和や反基地の発言を続ける。これが終わりではなく、これからも戦争反対、基地反対を続けていく。 佐世保から、篠崎さんの講演。Jアラートは、問題が多い。韓国などからは、「日本だけが騒がしく情報を流し、騒ぎになっている」とか、「日本のミサイル騒動に気をつけろ」など言われている。石破の「(韓国の)邦人救出に自衛隊が出る」発言に警戒する。日本が軍隊を韓国に再侵略するため、ミサイル問題が過剰に日本で報道されている。例えば、民間の旅客機が上空を飛ぶのは、一万一千メートル。いわゆるミサイルでは四千キロ上空で、ぜんぜん見えない。佐世保の基地は、1992年の12月、「極東の安全のため」と強化されてきた。基地司令部には、米国の星条旗、日の丸、そして国連軍の旗がある。朝鮮戦争からずっと、佐世保基地司令部が続いている。最近、佐世保基地の米軍上層部が出世するなど、基地のグレードが上がった。佐世保にいる米艦船では、強襲揚陸艦で4万トンのボノムリシャールがある。沖縄の米海兵隊が出るとき、佐世保のボノムリシャール、岩国基地のハリヤー米軍機などが必ず出る。先のオーストラリア沖で起こったオスプレイ墜落は、後部甲板の横から落ちた。ホーバークラフト型揚上陸舟艇(LCAC)、ものすごい騒音。掃海艦が4隻ある。米軍の燃料補給艦もよく佐世保に来る。今の軍用艦船は、ガスタービン・エンジンで、航空燃料と同じ。4万トン級の弾薬補給艦。6万トンの事前集積艦、戦車を120両、装甲車だったら200車、積める。ウェストパック・エクスプレス、2000人規模の兵力輸送、そのうち600が上陸の中心部隊。先日、これには、韓国軍が乗っていた。音響測定艦、強い音波を出して、敵艦を発見するもので、この影響でクジラやイルカが暴走し浜に上がる、「イルカ殺し」の原因となる。原子力潜水艦も頻繁に来る。10万トンの米原子力空母ジョージ・ワシントンに対して、4トン規模の抗議船団20隻で闘った。年間に、米軍艦船200隻が佐世保に来るが、作戦や補給艦としてのものが多い。米艦の寄港日数は、横須賀だと約7日間前後寄港し米兵の訓練・休息など、佐世保が3日前後、沖縄が1日というもの。米軍機は、長崎空港を使うし、福岡空港も使用する。ほとんどが岩国基地を経由して、朝鮮半島に向かう。佐世保の自衛隊は、護衛艦、補給艦が中心だ。近年、陸自の水陸機動団が佐世保に設営される。陸自水陸機動団=西部方面普通科連隊。この陸自版海兵隊が市民の憩う海辺で軍事演習していたので、抗議を闘った。その部隊の責任者が「いったいどこで訓練ができるのか」と困惑する事態。以降、佐世保の地元では、やらせない。基地強化の工事が佐世保でも進むが、今でも憲法は力を持っている。くじけずに、めげずにやることだ。オスプレイが佐賀空港に配備される計画だが、佐賀では「受け入れていない」。陸自の課題として、専守防衛から「奪還」作戦、海外での戦闘などが挙げられているが、憲法が残っているので、そう簡単にやらせない。 質疑応答。岩国基地問題で、質問への回答。 田村さん…岩国市長は、艦載機移駐の受け入れで四つの条件をつけている。①住民の生活環境悪化は容認できない。しかしこれらの諸問題はすでに解決済みと誤魔化す。「テロの恐れもある」。見てみぬ振り。②FCLP(艦載機の離発着訓練)はやられる。いざ始まれば、住民の被害が格段と強まる。夜間離発着訓練は馬毛島の訓練場が上手くいっても十年かかる。まだまだ、十年~十五年は、硫黄島を使う。③これ以上の負担増には、がまんしてくれというだけ。④反対の動きもなく辺野古新基地が進んでいると認識し、さまざまな岩国基地強化を容認。 自衛隊機も共用の使用をしている。米軍とあらゆる差別がある。施設は、昭和十五年の海軍施設のままで、暖房施設もないなど、自衛隊側はひどい。 沖縄と岩国の違いについて。全国では沖縄の基地問題を多くが知っている。沖縄の負担が岩国へ再編される。それが実現している。在日米軍の負担が岩国に来る。全国の人々は、沖縄・名護、岩国が踏みにじられていることをわかっていただきたい。岩国の基地問題を全国で知ってもらって、支援をお願いしたい。 メディアは、ひどい。基地被害や基地反対を伝えない。北朝鮮のミサイルの危険を煽り、米軍問題を伝えない。 防衛省の補助金がジャブジャブ、岩国に注がれる。基地がある限り、給食費ゼロ。沖縄、名護、岩国では住民投票で勝った。国はこの民意を踏みにじり、押せ押せで基地強化がやられている状況だ。 篠崎さんの応答。佐世保市街地での軍事パレードには抗議を闘っている。米軍の兵力輸送艦に韓国兵が載っていたのは、米軍に韓国軍が載るなど米韓軍事協定の法的根拠か、朝鮮戦争の国連軍としての法的根拠か、どちらかで佐世保に来た。佐世保の艦船が岩国基地に接岸し給油するなど、基地強化が連動している。など。 以上が、田村さん、篠崎さんの講演と質疑応答の要旨です。基地強化に反対し、戦争反対に非常に意義のあるものでした。 続いて、合宿に参加した各地報告が行われました。AWC首都圏からは、東京・横田基地へのフィールドワークを行ったことが報告されました。AWC国際事務局から8・21岩国国際デーとして、韓国での岩国反基地連帯行動やフィリピンからの連帯メッセージ、カナダのトロントで行ったILPS反戦反帝会合や国際シンポの場で岩国基地強化問題を訴えて連帯の寄せ書きを組織したことなどが報告されました。韓国済州島カンジョン村住民の反基地運動からも岩国基地強化反対の連帯メッセージが届けられていることが紹介されました。東京では、米韓合同軍事演習に反対し、8・21アメリカ大使館抗議行動、8・24首相官邸への抗議などが予定されています。8・26には、京都で韓米軍事演習反対集会とデモをとりくまれること。秋の訪韓団について、韓国星州のサード配備反対闘争と岩国など反基地闘争の日韓連帯を進めることや、11月韓国労働者大会への派遣にも取り組みことなども報告されました。 今回の岩国夏合宿には、長い間、AWC日本連の共同代表を担っていただいた白松哲夫さんが参加されました。白松さんの退任のセレモニーも行いました。白松さんは、安倍政権の戦争策動への攻撃をとことん批判されました。とくにアジア侵略戦争を繰り返してきた日本帝国主義政府を根底から批判し、アジア人民への戦後賠償責任を絶対に勝ち取っていかなければならないし、そうしないと日本の労働者・人民の解放闘争は本物にならないと訴えられました。それは、アジア共同行動=AWC運動の内容そのものを拡大強化するよう、要請し、奮闘せよとの期待でした。またAWC日本連の共同代表の退任の一方で、九州山口実行委からは、AWC九州山口実行委の共同代表をやっていただきたいとの要望があがり、皆で確認していきました。 岩国夏合宿には、岩国現地から田村さん、愛宕山を守る会代表の岡村さん、天野さん、戸村さんも参加されました。佐世保からの篠崎さん夫妻も参加いただきました。 初日の最後には、方針論議が行われました。2017岩国行動は、11月25-26日を軸に取り組むことが確認されました。一日目の午後には、「アジアから米軍は撤去せよ!」「岩国基地強化反対!」などの国際連帯集会、夕方以降に労働者集会や反基地交流会などを取り組む方向となりました。二日目には、フィールドワークと屋外集会・デモを予定します。これから、その内容をさらに豊かにし、岩国住民の艦載機移転反対・愛宕山米軍住宅撤去など、これからの岩国反基地闘争の前進を支援していくものです。 岩国夏合宿の初日と、秋の2017岩国行動の11・25-26の取り組みについて、報告を終わります。 |
関連資料» 岩国関連のこの間の動き(2017年4月~8月 報道等より)(PDFファイル・約110KB) » おはよう愛宕山 No.544(PDFファイル・約251KB) » 米海軍 海上自衛隊 陸上自衛隊(PDFファイル・約617KB) » カンジョン村済州海軍基地反対対策委員会から岩国に送る岩国基地強化反対の連帯メッセージ(PDFファイル・約222KB)
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