日米のアジア支配に反対し、アジア民衆の連帯を推進する
日本連絡会議ニュース
トランプアジア歴訪に対する国際共同声明
共同声明：
アジア太平洋地域の民衆はトランプのアジア歴訪とたたかう！
アジア太平洋地域の民衆は、計画されている米国大統領ドナルド・トランプのアジア歴訪をまったく歓迎していない。トランプは行く先々で民衆の断固たる抵抗に直面するだろう。
ホワイトハウスの発表によれば、トランプはハワイの米太平洋軍司令部を訪れた後、日本（11月5日～7日）、韓国（11月7日～8日）、中国（11月8日～10日）、ベトナム（11月10日～12日）、フィリピン（11月12日～14日）を順次訪問し、それぞれの国で首脳会談を行う。また、ベトナムではAPEC（アジア太平洋経済協力）首脳会議に、フィリピンでは米国－ASEAN首脳会議および東アジア首脳会議に参加する。
われわれは米国・トランプ政権による朝鮮民主主義人民共和国に対する戦争挑発を徹底的に弾劾する。トランプ政権は、朝鮮の核開発と弾道ミサイル実験を理由にして、経済制裁を強化し、米韓・米日合同軍事演習を繰り返しつつ、その朝鮮に対する軍事的恫喝をエスカレートさせている。日本の安倍政権もまた、「朝鮮の脅威」を煽り立て、それを自国の軍事体制の飛躍的強化に利用している。トランプは今回のアジア歴訪を通して、米日軍事同盟をさらに強固に打ち固めつつ、朝鮮民主主義人民共和国に対する国際的な圧力と包囲をいっそう高めようとしている。今日の朝鮮半島における戦争危機の極度の高まりをもたらしている最大の要因は、このような米日帝国主義の動向にこそある。
われわれは米日帝国主義の挑発がもたらしうる朝鮮半島での戦争の勃発に断固として反対する。われわれは平和と自主的平和統一を求める朝鮮半島の民衆への固い連帯を表明する。われわれは、朝鮮戦争の停戦協定を平和協定に転換させ、朝鮮戦争を公式に終わらせることを要求する。また、米日政府が朝鮮敵視政策を転換し、朝鮮民主主義人民共和国との国交を正常化することを要求する。そして、韓国と日本の米軍基地の撤去を要求する。それらの基盤の上にこそ、朝鮮半島の非核化と恒久的な平和体制が実現され、朝鮮半島の自主的平和統一への道筋が切り拓かれていくとわれわれは確信する。
われわれはまた、米国・トランプ政権がアジア太平洋各地において米軍のプレゼンスをいっそう増強させようとしていることを弾劾し、これとたたかう。われわれは米軍基地の新設・強化に抵抗する沖縄と日本各地の民衆のたたかいを支持する。われわれは、THAAD配備の撤回を求め、在韓米軍基地に反対する韓国民衆のたたかいへの連帯を表明する。われわれはまた、「対テロ戦争」の名の下での米軍のフィリピンへの軍事介入を弾劾し、米軍の撤退を要求するフィリピン民衆のたたかいを支持する。あわせて、米国が台湾との軍事関係を強化することで、台湾海峡両岸の平和と統一を阻害しようとしていることに反対する。われわれはアジア太平洋地域の平和を創りだすための共同の努力をさらに発展させ、米国主導の軍事同盟の強化に抵抗し、この地域から米軍を総撤収させるためにたたかう。
同時にわれわれは、トランプ政権が自国に有利で不平等な二国間貿易協定の追求などを通して、アジア太平洋地域における経済支配を維持・強化しようとしていることに抵抗する。われわれは、巨大独占資本と多国籍企業のみに利益を与え、労働者・民衆にはさらなる搾取、抑圧、収奪をもたらすだけのいかなる策動にも反対し、労働者・民衆の権利を防衛するためにたたかう。われわれはまた、反移民政策をはじめとするトランプ政権の差別的、排外主義的、反民衆的な諸政策を弾劾する。
われわれは帝国主義の侵略戦争、抑圧、収奪に抵抗して共同でたたかう。トランプのアジア歴訪に対して断固たる抵抗を組織する。アジア太平洋地域と全世界の民衆は、帝国主義と対決し、団結して立ち上がろう！
2017年11月4日
署名：
AWC韓国委員会、フィリピン新民族主義者同盟（BAYAN）、アジア共同行動（AWC）日本連絡会議、インドネシア民衆闘争戦線（FPR）、中国・台湾労働人権協会、BAYAN日本支部、ミグランテ日本支部（滞日フィリピン人移民組織）、カンジョン村海軍基地反対対策委員会（韓国）、烏山移住労働者センター（韓国）、アジア太平洋労働者連帯会議（APWSL）韓国委員会、国際民衆闘争同盟（ILPS）韓国支部、インドネシア労働組合連盟（GSBI）、インドネシア農地改革運動連合（AGRA）、インドネシア女性組織（SERUNI）、インドネシア全国学生戦線（FMN）、インドネシア民族民主主義研究所（INDIES）