韓国・ソウルでの第18回AWC-CCB会議の報告
日米のアジア支配・侵略に反対するアジア・キャンペーン(AWC)は、2018年1月27日から29日にかけて韓国・ソウルにおいて、第18回キャンペーン調整委員会(CCB)会議および関連事業を成功裏に開催した。一連の取り組みは「アジア太平洋地域の民衆は団結し、帝国主義の侵略戦争・軍事介入、新自由主義攻撃への抵抗を前進させよう!」のテーマの下に行われ、AWC韓国委員会、フィリピン新民族主義者同盟(BAYAN)、インドネシア民衆闘争戦線(FPR)、中国・台湾労働人権協会、アジア共同行動日本連絡会議、在韓統一フィリピン人移住労働者協会(KASAMMAKO)の代表が参加した。わわわれは現地受け入れ団体としてこの一連の活動の成功のために奔走してきたAWC韓国委員会の同志たちに深く感謝する。
第18回AWC-CCB会議は1月27日と28日に、韓国鉄道労組ソウル地域本部の会議室で開催された。AWC韓国委員会は、腐敗した前大統領を打倒した「ロウソク革命」の成果、および新しい政権の下で韓国の労働者・民衆が直面している課題を包括的に報告した。さらに、日本、台湾、フィリピン、インドネシアの代表がそれぞれの国・地域の政治・経済・軍事をめぐる情勢と労働者・民衆の最新のたたかいを報告した。また、KASAMMAKOの代表は韓国において移民が直面している状況を報告した。それぞれの報告は、非正規職労働者の拡大や労働法制改悪策動など新自由主義政策の下でこの地域の労働者・民衆が直面している状況の共通性を浮かび上がらせた。
その後、「情勢と2018年の共同行動の指針」が提案され、活発な議論の後に採択された。共同行動のテーマには、1)帝国主義による朝鮮半島および全世界での侵略戦争策動に反対し、アジア太平洋地域の平和を築くためにたたかうこと、2)米国主導の軍事同盟に反対し、アジア太平洋からすべての米軍と米軍基地を撤退させるためにたたかうこと、3)日本の軍事強化および歴史歪曲に反対してたたかうこと、4)核兵器と原子力発電所に反対するたたかいを推進すること、5)新自由主義政策に反対し、各国・地域のたたかいへの相互支援と共同闘争を推進すること、6)政府による弾圧とたたかう各国・地域の民衆のたたかいへの相互支援を促進すること、が含まれている。
今回の韓国での第18回CCB会議はまた、とりわけ米国でのトランプ政権の発足以降加速する朝鮮半島をめぐる軍事緊張の継続的な高まりの中で開催された。これに対して参加者は「米日帝国主義による朝鮮半島での戦争策動に反対する決議」を採択し、あわせて自主的平和統一を求める朝鮮半島の人々への固い連帯を表明した。これは今回のCCB会議の重要な成果の一つだ。参加者はまた、日本政府による相次ぐ入国拒否などAWCの国際連帯運動に対する弾圧を弾劾する決議を採択した。
第18回CCB会議の参加者はまた、無実の罪で死刑を宣告され現在もインドネシアで拘留されているフィリピン人女性メアリージェーン・ベロソの即時釈放を求めるキャンペーンへの連帯を表明した。あわせて、最近のマヨン火山の噴火による被害を受けているフィリピン・ビコール地方の人々への支援が表明された。
1月29日午前、参加者はソウルの日本大使館および米国大使館の前での記者会見を行った。日本大使館に対しては、日本政府の入国禁止措置を弾劾し、日本軍性奴隷制度の被害者への謝罪と賠償を要求し、日本国憲法の改悪に反対する声をあげた。米国大使館に対しては、朝鮮半島での戦争挑発を弾劾し、韓国へのTHAAD配備の撤回を求め、フィリピンなどアジア諸国への軍事介入に共同で反対する意思を明らかにした。参加者はその後、台湾代表部前に移動し、台湾資本が所有するハイディス社での不当解雇問題の解決を要求した。参加者を代表して、台湾労働人権協会の同志が抗議声明を読み上げた。
青瓦台に近い公園での一人デモを見学した後、参加者はハイディス被解雇労働者の座り込み現場への連帯訪問を行った。彼らは昨年11月以来、24時間の座り込み闘争を続けている。さらに、ファインテック労働者の高空籠城闘争現場への連帯訪問が行われた。この日は闘争の開始から79日目にあたり、参加者は75メートルの高さの煙突の上で籠城闘争を続ける彼らのたたかいに心からの連帯を表明した。
今回の韓国・ソウルでの第18回AWC-CCB会議と関連事業の成果を踏まえ、アジア太平洋地域の労働者・民衆による国際連帯と反帝国際共同行動をさらに前進させていこう。
2018年1月31日
AWC国際事務局長
CCB会合の情景
フィリピン人女性メアリー・ジェーン釈放を
日本大使館抗議行動
アメリカ大使館抗議行動
台湾代表部への抗議
ハイディスへの争議解決要求
ファインテック籠城闘争支援
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