ILPSフィリピン支部は朝米首脳会談を歓迎する
朝米会談に関する声明
ILPSフィリピン支部
2018年6月15日
国際民衆闘争同盟(ILPS)フィリピン支部は、2018年6月12のシンガポールでの金正恩朝鮮労働党委員長/朝鮮民主主義人民共和国国務委員長とドナルド・トランプ米国大統領による初めての米朝首脳会談を歓迎する。
両者が署名した共同声明は朝鮮半島と地域の平和の実現に向けた一連の歴史的歩みを集大成している。冬季オリンピックを経て、また、この6月の米朝首脳会談に先立って、3月には金正恩と習近平中国国家主席の会合が行われ、4月には南北朝鮮の会談が開かれた。十数年ぶりに朝鮮南北の軍事会談も再開された。この重要な米朝首脳会談の実現の下準備を行い、それを支えたすべての当事者に正当な評価が与えられるべきである。
今日の世界における帝国主義諸国の多極的競合のただなかで、その優位性を失いつつある米国は、朝鮮民主主義人民共和国の外交的イニシアチブの後をついていくことができるだけだった。
今こそ米国が自ら述べたことを実行すべき時だ。朝鮮との公式の平和条約は必須である。それなしには、米国は朝鮮で戦争を続けていることになる。1950年~1953年の米国による朝鮮戦争の後に実施された休戦協定は恒久的に平和条約に置き換えられねばならない。朝鮮の分断は米国がつくりだしたのであり、元に戻されねばならない。朝鮮人民の多大なる苦難は終わらせられなければならない。経済制裁は解除されねばならない。
われわれは母国の自主と平和のために断固として闘い続けてきた朝鮮人民にあいさつを送る。われわれは朝鮮半島の自主的平和統一を支持する。自主的とは、外国の介入なしに、朝鮮人民自身がその人民と国を再結合することを意味する。平和とは、侵略がなく、米軍のすべての部隊、基地、兵器の全面的な撤退・撤去をともなうものである。米国による軍事演習の中止は朝鮮人民にとっては一時的な緊張の軽減でしかない。米国は朝鮮半島とこの地域から永久に撤退しなければならない。
共同声明を実施するには多くの課題がある。前CIA長官で現米国務長官のマイク・ポンペオは今後の会談に向けて朝鮮における彼のカウンターパートと会うなど、多くの切り札をひそかに用意しうる。われわれは平和の妨害者に対して警戒し続けねばならない。米国はその没落にもかかわらず、なおも帝国主義的な世界覇権と支配を追求している。
われわれは真の平和と安定が確保されるまで帝国主義とすべての反動に抵抗し続けねばならならい。われわれは朝鮮半島と全世界に平和が築かれ、帝国主義の抑圧から解放され、すべての人々にとっての自由、民主主義、社会主義、進歩が確保されることを待ち望んでいる。