関西生コン支部弾圧への抗議声明
下記の抗議声明は、10月28日のAWC日本連全国会議にて討議・決議したものです。
連帯労組関西生コン支部への大弾圧を弾劾する!
たたかう労働組合つぶしを許さず共にたたかおう!
滋賀県警は8月9日と8月28日、「恐喝未遂」などの容疑をでっちあげ全日建運輸連帯労組関西生コン支部の武健一委員長ら4名を不当逮捕しました。さらに9月18日、大阪府警は関西生コン支部が取り組んだストライキを「威力業務妨害」容疑に仕立てあげ、一挙に16名という大量不当逮捕を行いました。10月9日には大阪府警が新たに3名(再逮捕された仲間を除く)を不当逮捕しています。一連の弾圧で逮捕された関西生コン支部の仲間は実に23名に及んでいます。アジア共同行動(AWC)日本連絡会議はこのような不当弾圧を怒りを込めて弾劾します。
警察は「恐喝未遂」や「威力業務妨害」などをこの不当弾圧の理由として言い募り、右翼マスコミをも動員して関西生コン支部に対する悪辣なキャンペーンを行っています。しかし、ストライキをはじめ弾圧の口実とされている連帯労組関西生コン支部のたたかいは、憲法に保障された労働組合としての正当で当然の活動です。働く仲間の団結にもとづくそのようなたたかいがなければ、労働者は資本による搾取と収奪に抗して、自らの生活と権利を守ることはできません。関西生コン支部のたたかいはまったく正当なものであり、むしろいま働く者の生活と権利を奪う新自由主義政策が推進されているなかで、資本の横暴と毅然として対決するそのようなたたかいこそが推進・拡大されていかねばなりません。
連帯労組関西生コン支部に対する一連の国家権力による弾圧は、たたかう労働組合を破壊することを狙った攻撃であり、憲法28条が明記する団結権、団体交渉権、争議権など労働者の基本的権利を奪い去り、労働組合運動の存在とたたかいを否定しようとするものです。それは憲法改悪を狙う安倍政権の動向につらなる攻撃であり、また、来年の天皇代替わりや大阪でのG20首脳会合の開催を控えて、安倍政権と対峙するあらゆる社会運動を押しつぶしていこうとする政治的攻撃、治安弾圧の一環でもあります。
この一連の弾圧に先立って、差別排外主義集団を使った組合事務所襲撃や誹謗中傷など、資本の側からの連帯労組関西生コン支部に対するこれまでに例を見ない攻撃が行われてきました。そして今や、国家権力が先頭に立ってたたかう労働組合である関西生コン支部を押しつぶそうと全力をあげているのです。このような段階を画した攻撃を決して許しておくわけにはいきません。
連帯労組関西生コン支部は長年にわたって働く仲間の生活と権利を守るためにたたかい、大手ゼネコンとセメント独占資本による収奪政策に対して、中小企業をも味方に引きつけ、生コン業界の民主化・正常化に向けた産業政策闘争を推進してきました。同時に、反戦平和のたたかいを推進し、辺野古新基地建設阻止、原発再稼働阻止、戦争法・共謀罪廃止、憲法改悪阻止、労働者国際連帯などの課題を先頭に立って取り組んできました。そのようなたたかいのゆえに今、関西生コン支部に国家権力による弾圧が集中しているのです。
資本と国家権力は連帯労組関西生コン支部のたたかいに大弾圧をしかけることで、あらゆる労働組合の活動を委縮させようとしています。それはまた、労働組合運動にとどまらず、あらゆる社会運動に向けられた攻撃に他なりません。関西生コン支部にかけられた攻撃は、私たち自身にかけられた攻撃です。連帯労組関西生コン支部の働く仲間たちと連帯し、共にこの不当弾圧を打ち破る反撃のたたかいを断固として推進していきましょう。
2018年10月28日
アジア共同行動(AWC)日本連絡会議
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