アジア共同行動・日本連絡会議

日米のアジア支配に反対し、アジア民衆の連帯を推進する

日本連絡会議ニュース

 

 

 

AWC日本連絡会議、3・22総会を開催!


3月22日、東京でAWC日本連絡会議の第25回総会を開催しました。活発な議論で、総括と方針、会計、人事を決定していきました。人事体制は、継続です。以下に、総括と方針の決まったことを報告します。

コロナ対策では、情報がしっかりと開示され、最新で基本となる感染防止の公衆衛生について周知を徹底し、各人や公共諸機関の予防策は重要です。また医療は新自由主義によってその公共性が破壊され、貧富の格差を容認する医療差別となりつつあり、これは絶対に許されません。欧米の医療は、財政緊縮=新自由主義によって、病院・医療整備・医療人員が大きく削減され、その結果、コロナでの膨大な犠牲を生み出しています。本来、医療は無料でもっとも高度な医療措置があらゆる人々に保障されていくことは決定的に必要です。

安倍政権がコロナ対策の緊急事態宣言を狙っています。これは、大資本家や大金持ちの利害に立った安倍政権のもとで、国家緊急権を発動し、私権や基本的人権を制限する戒厳令の構成内容と同様です。すなわち、緊急事態宣言の発令は、改憲=戦争国家化の先取り的攻撃にほかなりません。私権や基本的人権、経済支援が保障され、人民の諸権利や生活、健康・いのちをまもりぬくことが要中の要です。

大変な状況のなかで、日米帝国主義のアジア侵略支配に反対し、アジア太平洋地域の労働者・人民の国際共同闘争を進めるAWC運動、その大衆的発展をたたかっていきましょう。 以下に、総会の決定内容をおしらせします。


アジア共同行動日本連第25回総会 決定集(総括・方針)

(2020年3月22日総会での討議を受けて、加筆修正したもの)

(1)2019年度の活動記録(全国取組みを中心に)

【2019年】

3月23日 第24回総会(大阪開催)
3月24日 反原発高浜集会
4~5月 4.28~5.1天皇代替わり反対連続闘争
5月16~20日 AWC沖縄派遣(日本連4名、韓国から参加)
6月23~26日 香港でILPS第6回総会(国際事務局長が参加)
6月23,28日 G20大阪サミット反対闘争・デモ(韓国からの参加者が全員入国拒否)(ホヨングさんビデオメッセージ)(AWC各地から参加)
AWC日本連抗議声明発行。AWC九州が福岡で、G20大阪サミットNOアクションウィーク実が大阪で、それぞれ入管抗議行動
6月アジア共同行動(ゲストは入国拒否されたが、九山集会、東京集会、名古屋集会、神戸集会、福山集会、京都集会を貫徹しました。)
7月28日 日本連全国会議(京都)
8月6日 広島青空式典(AWC各地からも参加・交流。韓国からAWCと青年政治共同体ノモからメッセージ)
※同日韓国ソウルでの8.6行動に被爆二世の会寺中さんから連帯メッセージ
8月9日~11日 岩国労働者実の祝島と平日の岩国フィールドワーク
8月15日 事務局韓国展開(会議、ソウルでの日韓共同記者会見など)
※安倍政権の韓国経済制裁への日本連声明
8月~ AWC関西青年部・梅田解放区で声明文発表、賛同署名呼びかけ開始
8月23日 岩国スタート集会(大阪)
8月24、25日 反戦夏季合宿(山口県萩・阿武地域にて) 約30名参加。
10月 各地で天皇代替わり反対闘争
11月3日 日本連全国会議(京都)
11月8~12日 韓国労働者大会訪韓団の派遣(日韓民衆連帯委とAWC、郵政)
11月10日~12日 韓国反核訪韓団(福島から参加、AWC派遣団)
11月16日 関生弾圧反対全国集会(大阪)
11月16、17日 2019岩国行動 約100名参加
12月3日 辺野古安和大行動に派遣
12月8日 老朽原発うごかすな全国集会(高浜原発~関電までの200キロリレーデモ)

【2020年】

1月18日 日本連全国会議(京都)
2月29日 AWCフィリピン訪問事前学習会(京都、滞日フィリピン組織の参加)
3月6~10日 AWCフィリピン訪問団の派遣
3月10~12日 福島訪問団
3月21日 上関原発に反対する同時多発パフォーマンスを韓国にも呼びかけ

●発行物

  • AWC日本連通信:6月20日(12号)、11月9日(13号)の2回発行。
  • 日本連全国チラシ:G20大阪サミット反対チラシ(4月、6月)、韓国経済制裁に反対するチラシ(8月)
  • 岩国カラーチラシ:10,000枚
  • 2019岩国・全国反基地交流集会の記録ミニパンフ
  • 西風:4号(4月)
  • AWC関西青年部ミニパンフ:「天皇制のなにが問題か」

(2)2019年度の総括点として

2019年度の重点課題10項目にそって振り返ります。

①G20大阪サミット反対闘争と6月アジア共同行動:

2019年前半のAWCの全国的課題であった6月G20大阪サミットをめぐって、安倍が主宰するG20とトランプ大統領の大阪訪問に反対する国際共同闘争として取り組むとともに、関西での新しい共闘枠を作り出すために努力しました(韓国ゲストは入国拒否されたが強制帰国後メッセージを発して共に闘い、滞日フィリピン組織から参加)。また東京での反対集会と連帯メッセージを交換したり、AWC各地からも大阪のデモに参加して、全国闘争として取り組みました。G20大阪サミットに対し、反資本主義・反新自由主義という共通の課題をめぐって、関西地元のさまざまな運動体が結集し、特にG20当日の会場をのぞむ大阪南港でのデモには、平日の昼にもかかわらず多くの参加がありました。またこの実行委そのものは解散しましたが、韓国経済制裁や自衛隊中東派兵反対の緊急デモ、安倍倒せ!年末デモ、3.27東京オリンピック反対講演会など、同様の枠組で取り組みができるようになったことも意義があります。

6月アジア共同行動は、G20大阪サミットに参加する韓国ゲストが入国拒否にあったため集会内容や規模を変更して、予定通り開催されました。G7やG20のような資本側の国際会議では、まったく違法な入国拒否・入国制限が行われ人権が侵害されてきましたが、安倍政権下で韓国をターゲットにした極めて選別的・差別的な入国拒否弾圧として強行されたことを強く弾劾しました。(2008年福田政権の洞爺湖G8サミットでも韓国の労農訪日団数十名が全員入国拒否)

②安倍政権の韓国制裁外交と排外主義との闘い:

2018年10月徴用工問題に関する韓国大法院判決以降、強まっていた韓国に対する非難は、G20大阪サミットが終わったとたん、安倍政権による韓国への輸出規制という経済制裁の強行に至りました。AWCは大法院判決を支持する立場から声明と学習資料を作成し、学習会や講演も行ってきましたが、さらにAWC関西青年部と梅田解放区の共同で、青年が起草する「韓国への経済制裁の即時撤回ならびに朝鮮半島植民地支配への謝罪と賠償を求める」声明と賛同署名集めを開始したことは大きな前進でした。またAWC関西青年部の「帝国主義論」学習会が行われてきましたが、その中で声明読み上げ動画の作成や、9月京都での街宣活動、12月の訪朝報告会など、在日・滞日の青年や日本人青年による共同実践が作られていきつつあることは特筆し、注目したいことです。

③天皇代替わり反対闘争:

AWC首都圏を中心として共闘関係を形成して取り組んだほか、各地でも1年を通した取り組みが行われました。

首都圏では4月28日、「天皇制国家の戦争責任追及! 5・1メーデーつぶしの即位式反対!」を掲げて、「反天皇制・反戦・改憲阻止行動実行委」による集会にともに参加。AWC京都の仲間が徴用工問題について講演しました。10月6日、20日には同実行委による集会・デモに参加し、22日の式典当日は広範な人々が集まった“終わりにしよう天皇制!「代替り」に反対するネットワーク”呼びかけの集会とデモに参加、警察による仲間の不当逮捕弾圧に抗してたたかいました。

関西青年部は「天皇制のなにが問題か」という小リーフを作成し、『象徴天皇制』の枠の中に今の天皇の在り方を押し戻すということだけで満足してはならないと問題提起しました。AWC内外でこのパンフを素材に学習会など、活用されました。

④沖縄・辺野古新基地建設反対闘争:

2019年はAWC韓国委員会から参加され、沖韓民衆連帯の集会から県民大会まで参加しました。AWC韓国委的には沖縄米軍基地問題を韓国人の立場で考えるための沖縄訪問の下準備でした。

⑤反核・反原発運動:

今後の原発全廃の帰趨のかかった高浜1,2、美浜3号機老朽原発をうごかさないためのリレーデモと大集会が呼びかけられAWC京都など全力で参加しました。2020年の5.17全国大集会の呼びかけもすでに本格化しています。

AWCは2018年の反核日韓共同巡礼団の成果を引き継いで、2019年には11月反核訪韓団を福島のゲストを韓国側が招請し、福島原発事故は終わっていないをテーマにソウルと大田での講演会・記者会見が成功しました。

この時に福島のゲストから3.11の福島の女たちの企画(地球のつどい)への誘いがあり、韓国は3名の自費来日を決めましたが、4月総選挙を前にコロナ関連での韓国政府の移動制限・2週間隔離方針で来日が困難となり、断念しました(直後に安倍政権がコロナ関連で大邱からの日本入国を拒否)。福島の女たち主催の現地公式企画は中止になったが交流企画や、フィールドワークにAWC福岡、事務局長など4名参加。3.12AWC首都圏定例学習会は開催。3.9京都企画は最終的に中止。(総会で、韓国からの反核運動報告とAWC福島訪問をパワーポイントで報告・共有しました。)

⑥反戦夏季合宿:

イージスアショア配備に反対する萩・阿武での開催ということで、岩国・労働者実との共同開催の夏季合宿となりました。生活に根差した配備反対運動を闘っている萩・阿武住民のお話は力強く感動的で、ソソン里の仲間から萩・阿武住民への連帯の手紙が寄せられました。これらの成果は2019岩国行動への萩・阿武からの参加につながりました。イージスアショア配備を絶対に撤回させていきましょう。

⑦2019岩国行動:

別紙の総括を参照してください。

⑧フィリピン連帯強化に向けた訪問団:

AWCとしての久しぶりの訪問団は大成功しました。日本軍慰安婦制度被害者のロラたち、労働者、農民、青年と交流し、3.8国際女性デーの取り組みに参加などの日程をこなして無事帰国。日本連総会では報告動画を上映し、参加者から報告を受けました。報告集が発行される予定であり、東京や関西で報告会がもたれます。

⑨関生弾圧に対する労働運動市民運動の一体となった連帯と反撃のための活動:

弾圧はまだ終わっておらず、3月から新たに京都の事件の裁判も開始されています。反撃の拡大のために、「労働組合つぶしの大弾圧を許さない!京滋実行委」の呼びかけで始まった「不当な捜査の中止と公正な審理を求める要請書」への賛同署名活動が提起されました。

⑩外国人労働者問題:

AWCへの政治的弾圧・入国拒否と闘ってきましたが、それだけでなく多くの滞日外国人が日常的に入管体制の下で理不尽に生活や居住そのものを侵害され、収容や監視のもとで非人道的扱いを受けています。外国人労働者の受け入れ拡大でこのような状態は一層悪化しており、AWC内外にも、現代の奴隷制ともいわれる実習生問題に取り組んでいる労働組合があります。在日への差別政策も撤廃されるどころか、幼保無償化問題などますます公然と拡大しています。AWCとしてこのような問題にも取り組んできましたが、入管収容者や仮放免者の支援をしている団体から学ぶことを含め、AWC運動の中に滞日外国人との連帯を日常的に取り組んでいくことが不可欠です。

(3)2020年方針

安倍政権による一年を通じた辺野古への土砂投入の強行、韓国制裁政治の貫徹、そして年末には自衛隊の中東派兵の決定、年明けにはトランプ政権によるイラン司令官の殺害のなか緊迫する中東情勢にもかかわらず2月自衛隊護衛艦の出港、そして新型コロナウイルスによる感染の世界的拡大に向かう現在の状況へと至り着いてきました。安倍政権は、一方では数の力によって自衛隊海外派兵を押し切り、他方で本来国家が責任を負うべき、感染実態を明らかにして拡大を防止するための土台となる検査の充分な実施や適切な隔離、重症化の恐れのある人々への確実な治療体制を整えることはせず民間任せで放置しました。一斉休校要請と自粛要請でそれに伴う負担は非正規職など社会的弱者に押し付け、混乱に乗じて火事場泥棒的に緊急事態宣言が行えるよう法改正まで強行し、(延期はされたが)東京オリンピックを強行しようとする命無視、カネと保身重視で一貫しています。またそれは安倍の任期内の改憲の企みとも重なる危険なものです。そのような中で、2月から3月にかけて各地で多くの集会やデモが中止を余儀なくされ、委縮させられています。まだ見通せませんが、コロナ拡大以前の情勢がさらに悪化し、スピードアップし、かつ本質が見えにくくされる状態が続くと見なくてはなりません。

AWCも3月反核訪日団の来日断念・関連企画中止など少なくない影響を受けていますが、他方でフィリピン訪問団は貫徹できましたし、例えば関西では民衆の国際連帯で東アジアの平和をめざす5・10円山集会や5・17老朽原発うごかすな大集会のような総力を集めるための企画の準備も進んでいます。

AWC日本連として、本日の総会を通じて2020年方針の骨格を確立し、事前の準備活動を通じて内容を豊かにしていきましょう。

①4-5月の各地での重要取り組みの共有(各地からの報告の要約)

AWC九州山口実行委からは外国人労働者問題に関する取り組みやイージスアショア反対闘争の中でAWCが役割を果たして奮闘していること、3.21上関原発新設反対のパフォーマンス取り組みなどが報告されました。関西からは排外主義との闘いを外国ルーツと日本人の応答で作っていく「民衆の国際連帯で東アジアの平和をめざす5・10円山集会」や、1万人の大結集をめざす「老朽原発うごかすな!大集会inおおさか」の準備が進んでいることが報告されました。首都圏からは、緊急事態宣言発動を止める街頭行動が準備されており、6月アジア共同行動をそれと結びつけて準備すること、またAWCのすそ野を広げていくためにこの間AWC首都圏の月例学習会を1月フィリピン訪問学習会、2月に東京満蒙開拓団の報告、3月に韓国反核運動報告と積み上げ、AWC外からの参加もあったことが報告されました。

②一年間の全国的取り組み(重要課題)の骨格づくり

●6月アジア共同行動、8月反戦夏季合宿、11月岩国行動の大枠を決定しました。

1.6月アジア共同行動について

6月アジア共同行動は、AWCの独自性を打ち出していく重要な取り組みです。フィリピン、韓国、米国などから1,2か国を招請する方向でしたが、現在はほぼ往来が遮断されており、今後も入国制限や禁止がどのようになるか予断を許しません。ですので、海外ゲストが来れなくても安倍政権打倒のAWC各地集会として開催できるよう各地で準備をお願いします。またゲストが来日できない場合、海外とインターネットで繋いで連帯メッセージを受けるなど工夫します。期間は6月下旬ごろとします。 オリンピック延期により緊急事態宣言の可能性も高まっていますがが、これを阻止するため声明や街頭行動などを行ない、それを6月アジア共同行動につなげていくことも重要という意見も出され確認されました。

1.8月反戦夏季合宿について

開催場所とテーマについて、第一次討議しました。岩国基地と連動して強化される佐世保米海軍基地と築城空自基地を焦点にしてはどうかという提案に賛同意見が多かったので、九州開催を検討して行こうということになりました。築城の「2の日」に合わせることが出来ればよいが、実際にはやはり8月下旬のあたりで調整を。

1.2020岩国行動について

日程は、11月28日・29日の両日で確定しました。(28日午後と夜、29日午前の部で、岩国市民文化会館の小ホールと2つの会議室を予定します。)

・1日目:希望者は早めに集まり16時までに岩国と岩国基地を知る企画を入れる。
16時~19時の間に労働者集会と反基地交流会は並行して行う。
その後、19:30~労働者実懇親会

・2日目:開館9時と撤収後片付け時間を考慮して、9時半~11時45分の2時間15分のタイムテーブルで岩国国際連帯集会を行う(詰め込みすぎない!)。

12時半から岩国基地に向かうデモ

岩国行動への新規参加者の開拓のための事前学習企画、岩国スタート集会、岩国市民への事前宣伝活動(基地周辺のチラシ入れ、見守りの集いでのチラシ配布など)のプラン化

●その他、以下の年間計画について時間切れで充分討議できませんでしたが追って。

1.5月沖縄派遣について、派遣団を組織しましょう。
1.8.6広島青空式典

例年通り各地から参加して交流も。韓国との同時8.6行動、訪日、メッセージなど。全館新装なった平和記念資料館の見学なども前日か翌日なら組めるかも。

1.11月韓国労働者大会訪問団

今年はおそらく11月8日(日)と思われるので、この日を中心に訪韓団を出します。労働者大会参加のほか、2018年開館の植民地歴史博物館の見学、・・・

1.フィリピン訪問団

今回の成果を基に継続していけるように検討。

1.天皇制との闘い
1.在日、滞日外国人との連帯の課題
1.ひきつづく関生弾圧と労働運動の権利はく奪との闘い

そのほかに、岩国行動の総括メモの中でも触れていますが、岩国行動にかぎらず私たちの集会の中でも障害者差別発言が出てくる背景としてのこの差別社会のありように向き合い、それを変革していくために、もっと積極的に討論する雰囲気を作っていくことを年間方針の一つとして提起します。

③国際事務局から次回のAWCCCB会議について

前回は2018年1月ソウル開催でした。遅くとも来年2021年初めまでの開催に向けて各国と相談の方向で考えていきましょう。

④そのほかの検討事項

●全国チラシづくり

  • 6月アジア共同行動に向けての全国チラシ(AWC日本連への参加の呼びかけ)
  • コロナ問題という関心事を取り上げ、AWCの視点から立場を作り、チラシなどを作成。

(以上)

関連資料

» アジア共同行動日本連第25回総会 決定集(総括・方針)(PDFファイル・約456KB)

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