日米のアジア支配に反対し、アジア民衆の連帯を推進する
日本連絡会議ニュース
2021 8／6広島青空式典の報告
2021年 8／6広島青空式典報告
今年、被爆から76年を迎える広島。この日の8月6日も晴れでした。
被爆二世の会などの呼びかけに、アジア共同行動（AWC）日本連絡会議などが参加しました。コロナ禍でまばらな平和公園。原爆ドーム前に約40人が全国から集まりました。
韓国ソウル・光化門の日本大使館前では、AWC韓国委員会代表のホ・ヨングさんたちが核兵器廃絶と原発反対で抗議しています。韓国の警察当局がコロナ禍を理由に、二人以上の集合を禁止し、妨害してきました。しかし、ホ・ヨングさんたちは反核の抗議を貫徹しました。
広島青空式典は、司会が核と人類は共存できないなどの決意を訴えて始まりました。
被爆二世の会代表の寺中さんが、基調を提起しました（資料参照）。この原爆ドームのある中島地区には、当時、広島一の繁華街で4千4百人が住んでいた。原爆で一瞬に無差別大量虐殺。小さい子どもも含めて。黒い雨訴訟では二審の判決で84人が被爆者手帳を持つことに。だけど、被爆者、被爆二世はどんどん亡くなっていく。核被害の遺伝的影響が大きい。アメリカ帝国主義の原爆投下の犯罪を許さない。日本帝国主義のアジア人民への加害責任問題や戦後補償を果たしていかねばならない。韓日の民衆連帯を闘う。原子力の平和利用は無い。40年を越える老朽原発の再稼働を阻止すること。上関原発の建設に反対する。コロナ禍のなかで、全国からの思いを持ち寄って、8・6広島の76年を皆で話していこう。
ソウルで10時30分からの日韓同時行動に立ち上がったホ・ヨングからの連帯メッセージが紹介されました（資料参照）。口頭でもアピールされました。現代資本主義の社会は、原爆をつくり、原発を進めている。コロナを人類の英知で解決していかねばなりません。しかし核は英知では解決されない。NPT体制は核保有国を増やしている。核兵器禁止条約に核保有国が入らない。福島の被害を覆い隠す。汚染水の薄めて海洋放出するというのだ。許さない。核も戦争もない社会をかちとろう！などとホ・ヨングさんは話し、AWC日本連の事務局が訳して訴えました。
韓国からの訴えを確認した後、日韓同時行動のアピール文が読み上げられました(資料参照)。
大阪の被爆二世。被爆や戦争責任を、子どもとともに考えていくこと重要。1・16表現の不自由展を開催した。それが出来たのは、多くの積極的な団体の協力のおかげ。慰安婦問題、日の丸・君が代問題、教科書改悪問題、在日の差別問題などを進める者たちや、大阪全労協、たたかう労組などが動いた。会場の使用不許可に、弁護士とともに、その差しどめを求めた。裁判官がよかったので、1・16から会場が使えることになる。広島市の条例で、「厳粛の中で」といってくるが、表現の自由の侵害だ。黙ってると、自由と人権は勝ち取れない。
大阪のミュージシャンが歌とコメント。なぜ、平和活動をするのか？子どもたちは見ている。かならず、将来、平和をかちとれる。母に、なんで戦争したのか尋ねる。反対する者を憲兵が連れて行ったし、そうして戦争協力体制になっていった、と。だから、母に反対し続けなさいと言われた。憲法9条の改悪をさせない。
山口の被爆二世。住んでいるところは、約130人で80歳以上がほとんど。農作業中心の生活。草取り、芋を食いに来る瓜坊（猪の子ども）との闘いだ。コロナのワクチン接種を強いられた。高齢者が多いので、やりたくなかったが、接種した。などと、核のない平和な生活を希求する発言。
続いて、参加者発言。AWC日本連で東京の仲間は、国威発揚の東京五輪を開催し、無為無策でコロナ感染爆発を招いた菅政権の退陣を求めた。菅政権の、改憲―戦争、デジタル管理強化、差別、格差・貧困化の諸問題を暴露しながら、核廃絶、反原発、日米軍事同盟破棄―自衛隊戦争大演習反対、辺野古新基地建設阻止、岩国と九州の軍事基地強化反対、京丹後米軍Xバンドレーダー基地撤去、横田・神奈川の基地強化阻止などを決意表明。搾取され、差別される人々が自由と解放をかちとることにむけ、がんばろう。と、訴えた。
関西の介護労働者から。赤いTシャツのノーユニオン・ノーライツを示しながら、団結して闘わねば、権利も生活も得ることができない、と冒頭発言。介護現場の大変さをアピール。コロナ禍などで、職場倒産など。厳しく、割に合わない。他の一般的な労働者の平均賃金よりも、総額で約2兆円低い。防衛費はなんと5兆円を超えている。戦争の莫大な軍事費をやめ、介護労働者に2兆円をよこせ！と話した。
AWC福岡から。辺野古埋め立て反対、原発反対、自衛隊勧誘やめろ、福岡の朝鮮人差別に反対し朝鮮学校無償化や原発再稼働阻止を闘っている。福岡で米軍基地強化、中国や朝鮮民主主義人民共和国と対決する戦争演習が激しくなる。日韓、日朝の民衆連帯が重要で、反戦平和をかちとっていこう。と、訴え。
憲法を活かす会・山口から。毎年のように、この広島に来て、私自身の平和を考える。タクシーのなかで、運転手が被爆二世で、話す。彼の姉が被爆し死んだ。ここ原爆ドームは、掘れば遺骨が出て、実は墓地。クリスチャンの自分は、十字架を背負って、広島が本当に平和になる闘いをしなければ、と考える。戦争の危機が進む。岩国に住んでいるが、その岩国基地が強化される。あらゆる米軍、つまり海兵隊・海軍・陸軍・空軍が来るようになった。許せない。広島市長が、核兵器禁止条約に日本政府が締約することを求めた。画期的。民衆の力で平和を実現していこう。と、発言。
連帯労組・山口。弾圧が労働運動、市民運動に掛けられている。関生労組やユニオン北九州への不当弾圧をやめさせよう。最賃1500円を要求し、貧困・差別のない社会をめざそう。短時間労働者にたいしても、雇用と生活の保障を実現しよう。フィリピン労働者の支援を、スクラムユニオン広島とともに、行っている。あらゆる差別を許さない。大阪のケアワーカーの人などを中心にして、11月の岩国反基地行動の労働者のたたかいを進めている。岩国労働者反戦集会実行委の7・30スタート集会が持たれた。岩国基地は米空軍も米陸軍も来る、すべての米軍の基地で戦争出撃の一大拠点。反対していこう。と、アピール。
山口の障害者解放運動から。コロナ禍のなかで、いのちと健康、権利を守る重要な取り組みを行う。学生・若者に働きかけ、障害者解放の支援を呼びかけている。戦争、差別のない社会をたたかおう。
これらの最後に、障害者解放センターやまぐちの仲間が、集会のまとめと終了を宣言しました。
その後、シュプレヒコールが岩国労働者反戦集会実行委の方の音頭で行われました。
関連資料
» 2021年 8・6広島青空式典 基調報告（PDFファイル・約792KB）
» 核兵器と核発電を廃棄し、平和で生態系を守る地球を作ろう！広島原爆投下76周年、日本労働者民衆に送る連帯メッセージ（PDFファイル・約536KB）
» 光化門8・6行動にお集まりの皆さまへ（PDFファイル・約199KB）
