日米軍事同盟―改憲、NO! 2022岩国行動二日目の報告
2022岩国行動の二日目
二日目は、午前中、岩国基地のフィールドワークへ数十名が参加する一方、岩国市福祉会館にて、基地問題の映像を見る会が開かれました。
最初の報告は、馬毛島(鹿児島県)の軍事基地化問題です。前日の磨島さんが話しました(別紙5、参照)。豊かな漁場の馬毛島。ダストンエアポート社が99%を買収した後、防衛省が160億円以上で買い取る状況。2400メートルの滑走路建設、ダストン社がやった。森友学園問題と同じで、土地からごみが出てきたので、その整地にかかる費用を積み増しし、莫大な買収費へと防衛省が増大させた。国民の税金なのに。FCLP(艦載機の離発着訓練)を硫黄島から、馬毛島へ移転する計画。米軍は岩国基地の近場に訓練場が欲しかった。馬毛島が自衛隊基地になって、米軍が欲しいままに使用する。自衛隊を出して、歓迎ムードをつくろうとしている。10キロ先には人が住む。議論がなく、進む。10年で290億円の交付金を用意している。空母の接岸できる施設もつくる予定だ。ところが、軍用地から、3万8千年前の土器が出てきた。弾薬庫の建設も。空母化された護衛艦「かが」も来るだろう。日米軍事一体化のもとで、自衛隊が使い、米軍も使う。近い、種子島を自衛隊が使う。反対派を諦めさせる策動だ。横田、佐世保、沖縄のように、基地が増強されている。馬毛島上空を45キロの範囲で旋回する。F18、F15のすさまじい爆音。これが午後10時から午前7時まで、夜間使用や夜間訓練をする予定を出してきた。許せない。日本は米軍の植民地状態だ。ピーフォスという有害物質、沖縄の基地で問題となったが、それが地下へ川に流れ、海流で各地に拡散する。広島の大黒神島へFCLP移転策動が暴露され、住民が反対し、白紙撤回された。西種子島で、30年ぶりにデモが行われた。馬毛島は一番高いところで70メートルしかない。賛成派議員が反対運動を妨害する。土器が出てきたこと、ちゃんと調査させ、基地建設を許さない。自衛隊が災害派遣など大事なことやっているが、米軍と一体化がとまらない。日米地位協定の改正が必要。奄美では、地対空、地対艦のミサイル配備。政府は何をやっても奄美は問題無しと傲慢で、南西諸島の軍事要塞化を進める。1980年に無人島となった馬毛島、空母化し、FCLPと自衛隊基地となるが、種子島の重要な食料供給地なのに。米軍は、遠征前方基地作戦(ERBO)、海上のゲリラ戦という軍事戦略。国民を守るどころか、戦争への動員・協力・被害を受ける。「中国の脅威」、「台湾問題」というが、台湾は独立国でなく、内政干渉になり、台湾の半導体を支配するため、なのだ。
宮古島の報告では、先日訪問した仲間が映像を使って話した。ミサイル基地と弾薬庫があり、2016年完成の伊良部大橋は軍用道路になり、長山港が海上保安庁の大型巡視船の拠点となるなど、宮古島の軍事要塞化が進む。最近、8発の砲弾の誤射が発生。毎水曜日に、抗議のスタンディングが行われる。第七高射特科群、陸自警備隊、さらには空自のレーダー基地があり、野原の集落はこれに挟まれている。自衛隊員は、もし攻撃をうけたら、2週間なんとか守れ、その後に援軍が来ると上層部から指示されている。しかし疑問だ。宮古島は、先の沖縄戦の直前に、日本軍が多く駐留し、十数カ所の「慰安所」=戦時性奴隷制施設が存在した。が、日本軍は宮古島から移動・逃亡。差別構造がある。保良には、弾薬庫と射撃場。地下ダムが島民の水資源として生活を支えるが、軍事基地からの有害物質などで汚染されると人が住めない。
沖縄・辺野古新基地建設阻止の闘いの報告が映像で紹介された。沖縄は全基地を撤去し、経済発展を展望している。等。
岩国基地問題の映像も流され、遠征洋上基地機能の強化など、米海軍トライトンの寄港も繰り返されている。等。
午後1時から、岩国市役所横の広場にて、デモ出発前の屋外集会が簡潔に行われた。
冒頭、先の岩国市議選で議員となった松田さんが発言。米軍の航空隊や艦船も岩国に来る、5億円の大きな燃料施設をつくり、兵站戦力を強化していると抗議した。
都教委包囲ネットの青木さんは、愛国心の道徳教育を批判し、小池都知事の英語スピーチテスト導入に抗議し、戦争は教育からはじまる、これに反対してたたかうと訴え。
朝鮮総連・山口の方は、日米韓による朝鮮戦争挑発に怒りをもって抗議し、日朝国交正常化を求めるなどと発言した。
山口県教組からは、子どもたちを戦場に送らない、とアピール。
愛宕山の歌を全体で歌う。
関西の反戦平和運動の方からは、岩国、辺野古、宮古など米軍基地に現場で反対することが重要だ、天皇の売り渡しと戦争責任を追及する、など話した。
ユニオン北九州は、団結して闘い、がんばろう、と元気に発言した。
その後、約1時間を超えて、岩国基地反対・米軍は出ていけなどをシュプレヒコールし、市内から米軍基地へと抗議のテモを行った。市内の各所で手を振って応える市民と出会っていった。
岩国基地の横にある解散地点の公園で、最後の集約が瀧川順朗代表から行われた。希望は労働組合だ。広島、岩国、鹿児島、沖縄の闘いの報告を受けた。戦争・改憲、軍事演習に反対し、差別排外主義と闘おう、アジア人民と連帯し、状況を突破していこう、とまとめた。
2022岩国行動は全日程を終了し、大きな成果を刻印するものでした。
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