2008年度 第13回総会決定集

       

 

 

 

 

                     2008年度 第13回総会決定集

 

【1】2007年度活動報告・総括

(1)活動報告

(07年)

3月    第12回総会(於・東京)

            米韓合同軍事演習に反対する声明発表

4月

5月        フィリピンKMU主催ISA参加

          沖縄闘争(嘉手納基地包囲行動)に参加

            改憲手続き法案成立弾劾声明発表

      全国会議(於・東京)

6月        陸上自衛隊情報保全隊による監視活動に抗議する声明発表

      アジア共同行動各地集会・共闘集会を開催(東京、長野、京都、大阪2カ所、神戸、福山、福岡、山口)(韓国、フィリピンから参加)

7月                                    

8月6日    広島反戦反核闘争に参加

      06年岩国国際集会報告パンフを発刊

      夏期反戦合宿を開催(於・京都)               

9月        オーストラリアAPECに代表派遣

10月        ISA報告パンフを発刊

10月27日~28日     アジアから米軍の総撤収を!日米軍事同盟反対!岩国国際集会(韓国、フィリピン、台湾、米国、タイから参加)

            イワクニ・アピール(岩国基地に反対する国際共同アピール)を発表

      岩国基地米兵による集団レイプ事件に抗議する声明発表

            九条改悪阻止・アジアメッセージプロジェクトパンフ発行

11月      韓国労働者大会・民衆大会への参加

      アジア共同行動各地集会・共闘集会を開催(東京、長野、名古屋、京都、大阪、神戸)(韓国から参加)

11月26日  九条改悪阻止・アジアメッセージプロジェクト署名内閣府提出行動

12月1日   岩国1万人集会に参加

12月16日  全国会議(於・京都)

12月26日  ミサイル防衛網構築に反対し、海上配備型迎撃ミサイル発射実験に抗議する韓日連帯・同時行動

(08年)

1月

2月9日 全国会議(於・東京)

2月20日  相次ぐ米兵による性暴力事件に抗議する声明発表

3月10日  相次ぐ米兵による性暴力事件を弾劾するアジア共同声明発表

3月      07年岩国国際集会報告パンフ発刊

 

(*)毎月一度、全国事務局を開催

(*)各地では、さまざまな取組み、闘争が行われましたが、各地のたたかいは割愛しています。また、特に東京での米、韓、比各大使館、大阪や福岡での領事館への行動などは頻繁に行われましたが、詳細は割愛しています。

(2)総括

①2007年度の政治総括は、第一に、米軍再編とのたたかいを年間を通して推し進め、日本連全体の力で10月岩国国際集会を反戦反基地国際共同闘争として成功させたことです。米軍再編とのたたかいは、5月沖縄闘争、辺野古、高江への学生派遣、各地での沖縄連帯運動、また、各地での岩国市民への連帯運動、基地と女性問題を取り組む人々による岩国での9月独自企画開催、神奈川でのたたかいへの結集など、全国各地で多様に取り組まれました。また、秋には、安倍政権の崩壊と福田政権の登場という流動的情勢のなかで、一貫して推進されている米軍再編-新日米軍事同盟に対する国際反戦反基地共同闘争として06年に続く岩国国際集会を成功させました。岩国国際集会は、沖縄、岩国、神奈川、築城を貫くアジアと連帯した反戦反基地闘争の連帯に貢献したこと、また、直前に発生した岩国米兵による集団レイプ事件を弾劾し、基地強化に反対する岩国市民に連帯し、政府の不当な岩国いじめに抗議する、全国での世論形成の一翼を担うたたかいでもありました。総じて、アジア共同行動山口・九州の奮闘を軸に、全国的運動として、07年度を通して反戦反基地闘争の国際共同闘争を前進させたことです。第二に、韓国との連帯を引き続き発展させながら、07年度を通して、フィリピンとの連帯運動を大きく前進させてきたことです。韓国との連帯は、6月11月の二度のアジア共同行動、さまざまな派遣、労働者大会への結集などを通して着実に深まりました。拘束労働者への支援連帯運動も韓国からの提案に基づいて行われました。フィリピンとは、首都圏や学生を先頭に、フィリピンにおける政治的殺害に抗議するキャンペーンが恒常的に取り組まれてきました。また、07年から、ISAへの派遣を日本連として開始しました。6月アジア共同行動には韓国とならんで、フィリピン(女性党)からの招請も実現しました。各地で、あるいは、学生や女性など、在日BAYANとの独自の交流と連帯が大きく発展しました。また、台湾、米国との連帯も、反戦反基地闘争をともに発展させるものとして前進しました。第三に、反戦反基地闘争と結合して憲法九条改悪策動とのたたかいを、九条改悪阻止・アジアメッセージプロジェクトとして前進させてきたことです。安倍が推進しようとした直接の改憲攻撃は、安倍政権の崩壊によって一担の破綻に追い込みました。しかし、改憲策動はブルジョアジーの総意であり、必ず、再度、全面化してきます。08年度、派兵恒久法制定策動はその先取り攻撃です。派兵恒久法制定策動を粉砕するたたかいを軸に改憲策動と対決するたたかいを引き続き戦略的に推し進める必要があります。こうした角度から九条改悪阻止・アジアメッセージプロジェクトの取組みを一層有効なものに創造していく必要性があります。

  組織的総括は、第一に、アジア共同行動日本連を、労働者階級のたたかいを基軸に、学生運動、さらに、女性解放運動、障害者解放運動、被爆者解放運動などのたたかいに立脚するものとして推し進めてきたことです。10月岩国国際集会での労働者交流集会の開催、学生運動による独自の国際シンポの開催など、これを象徴するものでした。第二に、こうした転換を推し進めることと一体に、それぞれの運動のなかでアジア共同行動を推進する活動家層を各運動、各地を貫いて着実に生み出してきたことです。第三に、これらの力をもって、岩国国際集会の成功に象徴されるように、日本連の全国的な組織力量を一層高めてきたことです。第四に、アジア共同行動の新たな拡大については、首都圏、関西、山口・九州の三大拠点を大衆的に強めながら、新たな地方にその萌芽を形成する努力も行ってきたことです。いまだ、結実はしていませんが、多くの人々と共に運動を共有し共にたたかうなかで、アジア共同行動の新たな形成を展望していかねばなりません。

②07年度を通したこうした成果をおさえつつ、中心的な課題もまた明白です。戦争と新自由主義政策によってもたらされた格差社会の到来、貧富の格差の拡大、二極化、貧困層の広範な形成とその構造的な固定化、労働者の生活苦、労働苦の深まりと怒りの増大、一方で米軍再編や九条改悪策動など一貫して推し進められる戦争政策とこれと結合した排外主義の台頭、こうした情勢のなかで、アジア諸国地域と連帯した国際的に共同のたたかいを一貫して作り上げてきたアジア共同行動が果たすべき役割からすれば、まだまだ、私たちのたたかいは弱いと言えます。不満や怒りをたたかいに転化し、アジア共同行動の各地組織を強め、また、全国各地でたとえ一人であってもアジア共同行動の旗を立てるような気がいとたたかいが要求されています。アジア共同行動のより全国的な発展、各地での大衆的発展を目指して奮闘しましょう。

【2】08年度情勢と方針

(1)情勢

①08年度情勢は、国際的には、アフガニスタン、イラクへの米国ブッシュを先頭とした侵略戦争に対する国際的な批判が一層深まっていること、アフガニスタン、イラクでの内戦の泥沼化が進行し、全世界での反米闘争が拡大し続けていることです。さらに、米国経済の景気後退を引き金とした全世界の不安定化が加速しています。こうしたなかで、米国でも今秋の米大統領選でブッシュ政権の終焉と民主党政権への交代が濃厚となっています。しかし、たとえ民主党が勝利したとしても米国の戦争とグローバリゼーション政策は、根本的に転換されるわけではありません。東アジアにおいても、米軍再編-日米軍事同盟の再編強化が進んでいます。ブッシュの攻勢的な戦争政策に対する国際的な批判の高まりに対して、米国政府は一担の息継ぎをかせぎつつ、新たな戦争策動を準備しようとしている、そうした情勢として捉えることが必要かと思います。米軍再編はまさにそうした目的にそったものです。朝鮮半島情勢も同様です。朝鮮民主主義人民共和国への戦争策動は、六者協議による共和国の核解体と米国による「テロ国家」規定の解除という動きを前面に出して進んでいます。だが、戦争策動が消えたわけではなく、米国に有利な国際情勢が到来すれば、一挙に軍事攻撃ができるように備えていると見なければなりません。韓国では、民衆の側から、朝鮮戦争以来の停戦協定を終結させ平和協定を作ろうという運動が開始されています。日本との関係では、共和国に対する戦争策動に対決する対案は、日朝国交正常化要求です。福田政権は、新テロ法(給油新法)制定を強行し、インド洋への派兵を再開しました。いまこそ、自衛隊を撤兵させ、米国を先頭とした全占領軍をアフガニスタン、イラクから完全撤退させること、同時に、東アジアでは強力に日朝国交正常化を進める局面が再来しています。また、フィリピンなどでは、対テロ戦争の名の下に、米軍が反帝勢力の鎮圧のために展開しています。これと連動した政治的虐殺事件が相次ぎ、私たちも全力で推進してきた政治的虐殺に抗議する国際世論の前に政治的虐殺事件の件数は減少していますが、事態は収束したわけではありません。

②国内的には、小泉、安倍と続いた戦争政策と「構造改革」という名の新自由主義政策がもたらした貧富の差の拡大、働く貧困層の拡大と固定化、労働者民衆の生活苦の深まりと怒り、これらがますます拡大していることです。新自由主義政策による労働分野での規制緩和と社会保障制度の解体は、広範な働く貧困層を生みだし、生活破壊にさらされる労働者の苦悩と怒りはますます深まり拡大しています。安倍政権が倒れた根本的な要因はここにあります。だからこそ、福田政権は、「改革」のテンポを緩め、民衆の不満を懐柔しながら自民党政権の延命を策すことに汲々としています。しかし、戦争と新自由主義政策が改められたわけではありません。げんに、米軍再編は一貫して推し進められていこうとしています。日米両軍の一体化を推し進め、米軍基地大強化を推進する米軍再編は、沖縄での辺野古新基地建設、岩国基地大強化、座間基地強化などを軸に、地元住民の意向を無視し、自治体への交付金カットなどでしめあげながら強行されようとしています。また、横須賀への原子力空母ジョージ・ワシントン母港化は、米軍再編と連動した横須賀の一大出撃拠点化です。事故があれば、首都圏は核の被害にさらされます。沖縄では、辺野古新基地建設や高江ヘリパット建設など、一貫して基地強化が進められています。沖縄戦における「集団死」で、日本軍が命令関与した歴史的事実を抹殺する教科書検定意見に対する沖縄民衆の島ぐるみの決起は、沖縄での基地強化と戦争への動員攻撃に対するたたかいです。また、昨秋の岩国米兵による集団レイプ事件に続いて、沖縄で、女子中学生に対する性暴力事件と在沖フィリピン人女性に対する性暴力事件が連続して発生しました。繰り返される米兵による性暴力事件は絶えることがありません。沖縄、岩国、神奈川などを貫く米軍再編とのたたかいは引き続き反戦闘争の第一級の闘争課題です。連動して、MD(ミサイル防衛)計画が進められ、PAC3の配備など、中国や共和国に対抗した軍事増強と果てしない軍拡競争が進みつつあります。こうした戦争準備は、一方で、イージス艦の漁船撃沈事件が示したように、日米両軍が、民衆の生活と生命を危険にさらすものに他ならないことを示しています。同時に、G8サミットで、大国は、強まる大国の利害対立を調整しつつ、新たに戦争とグローバリゼーションを推し進めていこうとしています。今回のサミットでは、特に環境問題などがクローズアップされていますが、環境破壊を推し進めてきたのは資本主義・帝国主義であり、かつ、いま、環境問題を逆手にとって、資本は、いわゆるエコビジネスなど新たな利潤追求の市場開拓・獲得を狙うものとなっているのです。戦争、貧困、環境破壊のG8サミットに反対するたたかいも08年度の大きな闘争課題です。また、日韓自由貿易協定、日比経済連携協定など、労働者に不利益をもたらす二国間協定締結の策動に対しても反対しなければなりません。

 また、一貫して続けられる戦争政策のもとで、「日の丸・君が代」の教育現場への強制や東京でもっとも激しくかけられている教職員への処分攻撃など、戦争への動員攻撃をその本質とするさまざまな攻撃もあらゆる領域で拡大しています。排外主義攻撃、在日への差別弾圧、また、強まる治安弾圧策動もその重要な一貫です。

③福田政権は、小泉以来の戦争と新自由主義政策がもたらした「格差社会」、貧富の差の拡大と労働者下層の新たな構造化・固定化に対する労働者民衆の不満と怒りを無視できず、離反した民衆を再度、自公政権のもとにつなぎ止めるために画策しています。昨年の参議院選敗北-安倍政権の倒壊に続いて、本年の衆議院解散総選挙での敗北を回避することに当面の目標を置いています。一方、自公政権への民衆の不満を一定糾合したのが民主党でした。民主党は生活第一などをスローガンに、民衆の生活を擁護するかのそぶりを前面に出しています。しかし、小沢ら民主党の中心勢力も、戦争と新自由主義政策であることにかわりはありません。派兵恒久法の制定などでは、すでに自民と一致してそれを目指そうとしています。民主党は、あたかも戦争・新自由主義政策と社会福祉や民衆の権利や生活向上が全体として可能であるかの幻想を与える欺瞞的な役割を果たしています。民主党を支える連合指導部も同様です。労働者民衆の生活はますます苦しくなり、そして、その怒りもますます深まっていく、そして、たたかいこそ唯一の道だということがますます明白となる情勢にいると思います。

(2)2008年度方針

(活動方針)

  08年度の活動方針の中心は、戦争と生活破壊攻撃と対決し福田政権を打倒するたたかいを、反戦・反基地、反グローバリゼーション闘争の前進として進めることです。新自由主義政策によって生み出された広範な働く貧困層の形成、生活苦、労働苦、増大する労働者階級の怒りに立脚し、アジア民衆と連帯し日本政府・資本の侵略と対決するたたかいを前進させていきましょう。反米闘争の激化のなかで、侵略戦争を続行する米国、それに付き従う日本政府、米軍再編-新日米軍事同盟によってますます日米こそがアジア-世界中に展開する軍事同盟へと変貌していこうとしています。アジア共同行動が一貫して取り組んできた国際反戦闘争、反戦反基地の国際共同闘争を堅持し発展させつつ、戦争と貧困に対決するアジア(国際)共同闘争を新たに前進させていきましょう。そのために、第一に、今春から各地で開催される各閣僚会議、そして7月の洞爺湖サミットに反対する反戦反グローバリゼーション闘争を国際共同闘争で総力で迎え撃つ、第二に、米軍再編-新日米軍事同盟に反対するたたかいとして、8月ジョージ・ワシントン横須賀母港化阻止闘争、11月岩国国際集会をたたかう、また、沖縄辺野古新基地建設に反対し、沖縄に連帯し一貫してたたかう、各地で激発する米兵による性暴力事件を弾劾し米軍総撤収を求めてたたかう、これらを中軸に据えてたたかっていきましょう。そして、G8サミット、ジョージ・ワシントン横須賀母港化、岩国米軍基地大強化に対する闘争を、08年度の三大闘争としてたたかいましょう。また、朝鮮半島情勢に対応して日朝国交正常化要求を再度、全国で力をいれて推進しよう。米軍再編-新日米軍事同盟と対決する反戦反基地闘争を一層前進させ、九条改悪の先取り攻撃である自衛隊派兵恒久法制定策動を粉砕するためにたたかおう。相次ぐ性暴力事件を弾劾し、たたかいを一層強化していこう。福田政権打倒、労働者民衆の反戦反基地闘争、戦争と生活破壊攻撃に対決するたたかいを、アジアの民衆と連帯し全力で推進していこう。

(ⅰ)反戦・反基地、反グローバリゼーション闘争を推し進め、洞爺湖サミット反対、ジョージ・ワシントン原子力空母横須賀母港化阻止、米軍再編粉砕-岩国米軍基地大強化反対の三大闘争を国際共同闘争でたたかおう。国際反戦闘争を前進させよう。

●戦争・貧困・環境破壊を推し進める帝国主義サミットに対する反対闘争を各地-洞爺湖貫く全国総決起で国際共同闘争としてたたかおう。

  5月環境大臣会合(神戸)、6月財務大臣会合(大阪)、6月外務大臣会合(京都)、6月内務・司法大臣会合(東京)を各地で迎え撃ち、7月首脳会談(洞爺湖)反対現地闘争へ、全国学生、各地の活動家層を先頭に全国から決起しよう。現地闘争の先頭で全国総結集でたたかう学生に各地からカンパ運動を集中しよう。各地で、さまざまな仲間とともに共同のたたかいを作りあげ、反戦闘争実の仲間、反戦実の仲間(サミット反対大阪実)、韓国、フィリピン、米国、台湾の仲間とともに、国際反帝共同闘争でたたかおう。(洞爺湖サミット反対闘争-北海道への招請国、米国、韓国、フィリピン、台湾)。治安弾圧に抗し、公安警察の弾圧を許さずたたかおう。なお、6月アジア共同行動は、京都での外務大臣会合への反対闘争へ韓国からの招請を検討し、この前後に可能な地方で開催する方向で各地と打診します。

  5月11日 労働大臣会合(新潟)

  5月24~26日 環境大臣会合(神戸)

  6月7~8日  エネルギー大臣会合(青森)

  6月11~13日 司法・内務大臣会合(東京)

  6月13日  財務大臣会合(大坂)

  6月15日 科学技術大臣会合(沖縄)

 6月26~27日 外務大臣会合(京都)

  7月7~9日 首脳会談(洞爺湖)

  *天皇と各国首脳の晩餐会(首脳会談直前に東京か?)

●8月原子力空母ジョージ・ワシントン横須賀母港化阻止闘争を全国総決起でたたかおう。

  米軍再編に対するたたかい、沖縄、岩国、座間など各地の反基地闘争と結合して、母港化阻止闘争を全国結集でたたかおう。アジア共同行動首都圏の総力決起を軸に、関西、山口・九州からも結集しよう。例年の夏期反戦合宿をこの闘争と合わせて、横須賀で開催します。

  16日(土)17日(日)を日本連夏期合宿とし、フィールドワーク、学習、闘争の三構成で開催します。18日(月)には、座間、厚木などのフィールドワーク、19日(火)には入港阻止闘争を行います。16日から19日を一連の闘争としてたたかおう(16日17日が土日です。可能な人は、18日19日まで予定して下さい)。海外からの招請は行いませんが、在日BAYANの仲間の招請は行います。

●06年、07年の地平を引き継ぎ、11月岩国国際集会を成功させよう。

  06年、07年の岩国国際集会は、岩国基地に対する国際共同闘争としての地平を作ってきました。海外も注目しています。岩国基地問題を国際的な課題に押し上げたのはAWCです。また、こうしたアジア共同行動の内容をもって、岩国市民との連帯を築いてきました。基地強化に反対する岩国市民への国をあげての包囲解体攻撃が続く中、岩国市民への連帯と岩国基地強化反対の国際的な世論とたたかいの形成を継続しより発展させていかねばなりません。岩国爆音訴訟の開始など岩国のたたかいへの支援と連帯を各地から強めつつ、11月には、アジア共同行動山口・九州の仲間を先頭に、全国結集で再々度、岩国国際集会を開催しましょう。今回は、海外からは、直接に米軍あるいは米軍基地に対するたたかいを抱えている、韓国、フィリピン、米国にしぼり検討していきたいと思います。また、06年、07年を引き継ぎ、労働運動や学生運動、戦争・基地に反対する女性運動などの独自の発展と結びつく形で検討していきましょう。岩国米兵を不起訴処分とした広島検察に対する「軍事基地と女性ネット」の公開質問状への連名運動などをともに推進し、恒常的な岩国基地に反対する大衆運動を、各地、各戦線で一貫して作りあげていこう。

  なお、開催可能な地域では、岩国国際集会の前後に各地で11月アジア共同行動を開催する方向で検討していきたいと思います。

●3月20日イラク反戦国際同時行動に決起しよう

(ⅱ)米軍再編反対-新日米軍事同盟に反対し、沖縄、岩国、神奈川を貫く反戦反基地闘争を前進させよう。南北朝鮮の自主的平和統一を支持し、日米の朝鮮戦争策動への対案として日朝国交正常化要求運動を強力に再開しよう。派兵恒久法制定策動を粉砕しよう。6月11月アジア共同行動を各地で開催しよう。

●6月アジア共同行動、 11月アジア共同行動を各地で開催しよう。本年の6月アジア共同行動は、前述のとおり。京都を前後した可能な地方での韓国受け入れ開催。

  11月アジア共同行動は、岩国国際集会を軸に可能な他地方でアジア共同行動各地集会などを開催する方向とします。

●岩国米軍基地大強化に反対し、岩国市民への連帯を全国各地で進めよう。前述しましたが、各地で岩国に連帯する取組みなどを推進して、11月岩国国際集会を作りあげていこう。築城への連帯も進めよう。

●神奈川の反基地闘争に連帯しよう。首都圏を中心に連帯を進めよう。8月は全国から結集しよう。

●沖縄辺野古新基地建設に反対し、沖縄への連帯運動を各地で推進しよう。4月6日、基地をけとばせ、ストップ米軍再編、防衛省「人間の鎖」行動に結集しよう。5月沖縄闘争に全国から結集しよう。5・15沖縄闘争に「本土」各地から派遣団を送出そう。辺野古、高江に、現地からの要請に基づいて必要な派遣を随時送出そう。

●各地で激発する米兵による性暴力事件を弾劾し、神奈川、岩国、沖縄各地で戦争、基地がもたらす性暴力とのたたかいを反基地闘争の不可欠な一翼として前進させていこう。

●派兵恒久法制定策動を粉砕するたたかいを全国で準備しよう。本年中にも法案が出されてくる可能性が大です。派兵恒久法制定は、九条改悪の先取り攻撃、実質化の攻撃です。改憲阻止闘争と結びつけ、アジア・メッセージプロジェクトと結びつけ、改憲阻止闘争の当面の焦点として派兵恒久法制定阻止闘争をたたかおう。

●日朝国交正常化要求署名を全国各地で強力に再開しよう。共和国を「悪の枢軸」と規定し軍事攻撃の対象としたブッシュの策動は、イラクでの内戦激化のなかで国際的批判にさらされ、共和国への軍事行動にはなかなか入れない状況に追い込まれています。こうした中で、米国も六者協議を軸に共和国の核解体を進めることに集中しています。戦争策動が消えたわけではありませんが、米国が戦争にふみきれない今の情勢を活用して、逆に、日朝国交正常化要求を強力に押し出していく必要があります。拉致問題を利用した排外主義扇動は続いており、総連弾圧も継続しています。日本連で取り組んできた日朝国交正常化要求署名運動を再開し、新たに推進していく必要があります。戦後補償の実現と日朝国交正常化を戦争策動への対案として、各地で在日団体との共闘を強めつつ強力に進めよう。また、韓国での「朝鮮半島平和協定」作りを支持し連帯していこう。

●教育現場への「日の丸、君が代」強制に反対しよう。教職員への処分攻撃に反対しよう。

●ミサイル防衛網(MD)構築に反対し、PAC3配備に反対しよう。イージス艦による漁船撃沈事件を糾弾し、民衆の生活と命をおびやかす自衛隊を弾劾しよう。

(ⅲ)労働者、学生、女性、被差別大衆の反戦・国際連帯のたたかいを大衆的に推進しよう。

●労働争議への支援などを全国で強化しよう。国際的な争議への支援連帯を推進しよう。

●青年運動、学生運動の反戦・国際連帯のたたかいに連帯しよう。

●岩国(広島)、沖縄(沖縄少女、在沖フィリピン女性)と繰り返される米兵による性暴力事件を弾劾し、被害女性に連帯してたたかおう。相次ぐ米兵による性暴力事件を弾劾するアジア共同声明を広く知らしめ、国際共同闘争としてたたかいを推進していこう。「軍事基地と女性ネット」が呼びかける広島県警と広島地検に対する公開質問状への連名運動を総力で推進しよう。戦争・基地がもたらす性暴力とのたたかいを前進させ、男性を含めた日本連全体が、反戦反基地闘争に不可欠なたたかいとして発展させていこう。

●8・6広島反戦反核闘争に結集しよう。被爆二世のたたかいに連帯し、8・6青空集会に結集しよう。

●障害者解放運動に連帯しよう。

●日韓自由貿易協定、日比経済連携協定に反対しよう。

(ⅳ)国際連帯を進めよう

●AWC諸国・地域との連帯を推進していこう。    

●フィリピンとの連帯を反帝国主義・反米軍闘争を軸に引き続き強化していこう。4月末から5月上旬のISAへ今年も日本連から労働者派遣団を送出そう。フィリピンでの労働争議などの支援要請に応えていこう。6月ILPS(国際民衆闘争同盟)総会(香港)に代表を送出し、反基地交流を進めよう。フィリピンにおける活動家殺し、あらゆる民衆弾圧に反対していこう。在日フィリピン人・在日BAYANへの連帯と支援を各地で推進しよう。

●フィリピン政治犯5名の釈放を求める運動を全国で進めよう。

●韓国との連帯を引き続き強化していこう。南北朝鮮の自主的平和統一を支持し、民衆による朝米平和協定作りを支持しよう。韓国労働運動への連帯、韓国反米軍基地闘争への連帯、これらを軸に、随時の派遣団を送出そう。産別交流、地域交流を進め11月労働者大会に労働者派遣団を送出そう。

●米国との反戦反基地闘争をめぐる共闘、台湾の反米闘争への連帯、インドネシアへの連帯などを進める。

●反弾圧などをめぐる比、韓国大使館や領事館への連帯抗議行動を随時組織していこう。

(組織方針)

①第一に、サミット反対闘争、ジョージ・ワシントン横須賀母港化阻止闘争、岩国闘争を日本連三大闘争として成功させることを、日本連の全国的組織的闘争としてやりぬこう。洞爺湖サミット反対現地闘争を、学生の全国総決起、各地の活動家層の決起として全国的にやりぬく。現地決起カンパ運動を各地で行う。ジョージ・ワシントン横須賀母港化阻止闘争を首都圏の総決起を軸に全国各地からのできうる限りの可能な結集でたたかう。岩国には、山口・九州を軸に関西では大衆的にまた首都からも代表参加してたたかう。三大闘争を、それぞれの当該地方を先頭とした全国闘争でたたかい、アジア共同行動各地の主体力量を高める組織的たたかいとしていこう。

②第二に、三大闘争を軸に、労働運動、学生運動、女性解放運動、被差別大衆運動のそれぞれのたたかいの発展を目指し、かつ、こうした各運動の発展に立脚する日本連への組織強化を進めよう。

③第三に、アジア共同行動を推進する活動家集団を、各地、各運動を貫いて育成しよう。こうした目的と併せて開催してきた組織事業としての例年の夏期反戦合宿は、本年は、横須賀闘争と併せて開催します。

④第四に、アジア共同行動の拡大を実現していこう。首都圏、京都、山口・九州の三大地域拠点の大衆的発展と新たな地方でのアジア共同行動の立ち上げを何としても作りあげていこう。個人会員、団体会員を拡大しよう。

⑤第五に、共にたたかう仲間との共闘を各地で強化していこう。静岡、浜松、名古屋、大阪、神戸、長野など、海外ゲスト受け入れを軸とした各地各団体との共闘を重視して強めていこう。また、反戦闘争実(首都圏)、反戦実(大阪)の仲間との共闘を進めよう。特に、貧富の二極化、貧困層の拡大・固定化と怒りの増大のなかで、下層労働者のたたかいとの共闘を重視しよう。もたざる者の国際連帯行動などへの共闘を各地で強めていこう。

⑥第六に、全国会議(3ヶ月に1回くらい)の討議を充実させ、共同代表、全国幹事の充実を進める。全国会議を受けて、全国事務局(毎月開催)でスムーズな全国連絡体制を強化する。全国連絡ニューズ、AWC情報、ホームページの充実をはかる。

⑦第七に、教育宣伝活動、文化活動を強化しよう。07年度は、06年岩国国際集会パンフ、ISA報告パンフ、アジア・メッセージプロジェクトパンフ、07年岩国国際集会パンフを発刊しました。映像を使った教育宣伝材料などの作成も強化したいと思います。また、文化活動も重視したいと思います。歌やパフォーマンスを行える人の活動をたたかいの重要な一環として位置づけ創造的に発展させていこう。

⑧第八に、財政闘争を強化しよう。個人会員年間一口1000円以上、団体会員3000円以上の参加費の拡大・充実をはかる。パンフ販売の各地買い取り制と完売をめざす。

 

   

 

 

 

 

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