韓国PSI訓練と海上自衛隊参加に反対する抗議文 |
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韓国PSI訓練と海上自衛隊参加に反対する抗議文
菅直人 内閣総理大臣 殿 北沢俊美 防衛大臣 殿 10月13日から14日、韓国政府の主催でPSI(大量破壊兵器拡散防止構想)による多国間軍事訓練が釜山沖で行われている。これに海上自衛隊の護衛艦2隻と370名の自衛隊員が参加している。韓国哨戒艦「天安」の沈没事件を口実として、米国・オバマ政権は朝鮮民主主義人民共和国(以下、共和国と略)への戦争重圧を一挙に強化した。7月末から、黄海など朝鮮半島周辺海域において、米韓合同軍事演習が頻繁に実施されている。同じく、今回のPSI軍事訓練も共和国への戦争準備と位置づけ、現在、強行されているのだ。断固反対する。このPSI訓練には、韓国、アメリカ、オーストラリア、日本、フランス、カナダなど15カ国が参加し、海上封鎖・臨検などを訓練する。 私たちは韓国PSI訓練の即刻中止を求め、海上自衛隊の参加を絶対に認めることができない。 なぜなら、第一に、このPSI訓練が朝鮮戦争再開の危機を極限化し、自衛隊=日本軍の参戦化に直結する暴挙となるからだ。今回のPSIによる海上封鎖訓練は、事実上の停戦協定違反である。共和国側がPSI訓練を「宣戦布告」とうけとめ、朝鮮戦争再開の危機がかつてなく高まっている。それとともに自衛隊=日本軍が朝鮮戦争再開へ参戦する策動なのである。現憲法9条の違反である。日韓併合百年の現在、その根底的反省が求められている。にもかかわらず2千万人殺戮のアジア侵略・植民地支配の踏み出しを髣髴する自衛隊=日本軍の海外出動再開は、絶対に許されない。海上自衛隊は即刻、PSI訓練から撤収しなくてはならない。 第二には、日米韓軍事同盟とその戦争態勢を強め、現在の経済危機を戦争-軍事力によって突破しようとするものだからである。さきの朝鮮戦争は、400万人以上が虐殺され、朝鮮半島の南北分断化を構造化した。それは、アメリカ帝国主義による韓国・アジアの支配を強め、しかも日本政府・大資本が再軍備化と経済復興の梃子に利用するものであった。許しがたい侵略戦争行為であった。昨今の恐慌事態のもと、米国がアフガン戦争を強め、日本も米軍再編・日米軍事一体化を進め、集団的自衛権行使や武器輸出へと政策転換する閣僚発言が噴出している。戦争-軍事産業拡大による大不況突破の企みが強まっている。民衆の失業を放置し、大資本の利潤や海外権益を追求するために、朝鮮半島、東アジアにおける戦争策動の激化は絶対に認められない。 第三には、朝鮮半島の南北民衆による自主的平和統一や駐韓米軍撤廃の要求を踏みにじり、さらに沖縄-日本本土、アジア各地における反戦反基地反核平和運動を圧殺し敵対するものだからである。沖縄の米軍・自衛隊を拒絶する闘い、岩国基地の大強化反対、米核空母の横須賀母港化反対などが高揚している。韓国、フィリピンでも米軍基地・米兵犯罪に反対する民衆運動が前進している。アジア各地の民衆が自らの平和的生存権を求め、全力で闘っている。PSI軍事訓練や自衛隊海外出動は、これらを圧殺し、叩き潰す、反民衆的な敵対行為にほかならない。 したがって、韓国PSI訓練とそれへの海上自衛隊参加に断固反対する。即時中止を求める。 2010年10月13日 アジア共同行動日本連絡会議 東京都港区新橋5-17-7 小林ビル 全国一般労働組合全国協議会気付 京都府宇治市広野町西裏99-14 第一パールビル3階 自立労働組合連合気付
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