AWC情報 2008.9.14
８月末に韓国の京畿道パジュ市にあるムゴン里で開かれた「アジア駐屯米軍の撤収と朝鮮半島平和協定実現のための東アジア民衆平和会議」で決議された共同宣言文をお届けします。
この平和会議は、ＡＷＣ（韓国委員会、日本連絡会議、フィリピンＢＡＹＡＮ、台湾労働人権協会）とムゴン里訓練場拡張阻止住民対策委員会、同共同対策委員会、ピョントンサ、民主労総、民主労働党の共催でムゴン里現地で開催されました。日本からは９人の訪韓団、そして在韓フィリピンＢＡＹＡＮ、台湾労働人権協会の代表などが参加しました。（詳しくは報告集が出る予定です）
８．３０ムゴン里東アジア平和会議 共同宣言文
われわれ東アジア地域の労働者・民衆は、米日帝国主義者たちの東アジア地域での侵略と挑発、新自由主義による収奪を強く糾弾する。さらに米日帝国主義者たちによってイラクとアフガニスタンでの侵略と占領、朝鮮民主主義人民共和国に対する敵視政策、独島領土権の侵害が継続していることに対しても強力に糾弾する。
特に、われわれは朝鮮半島の非核化と恒久的平和体制の樹立のための6者会談が進行している渦中にあっても韓米日の北侵戦争演習が繰り返されていることに対して強く怒っており、強力に抗議するものである。
まさにこの会議開催の直前まで、朝鮮半島ではいわゆる「ウルチ（乙支）フリーダム・ガーディアン（自由を守る者）」という侵略的軍事演習が行われていた。これは北侵占領計画である5027作戦計画の一環として行われているものであり、朝鮮民主主義人民共和国にとっては直接的で深刻な軍事的脅威となり、朝鮮半島および東北アジアの非核化と平和体制構築はおろか6者会談の前途さえ暗くしている。これは明らかに対話の相手に対する一方的無視であると同時に、朝米間の「相互主権尊重と平和的共存」を約束した9.19合意を深刻に毀損する無責任な挑発行為である。さらにすでに合意された対テロ支援国リスト解除やエネルギー保障合意の履行は遅延・ネグレクトしながらも、いわゆる検証問題、人権問題などを一方的に新たに強調し、侵略的軍事演習と軍備増強を継続していることは盗人猛々しいというほかない。われわれはこれを強く糾弾する。
6者会談の当事国たちは北の核、およびアメリカの核の傘の脅威の廃棄という朝鮮半島非核化のための相互検証体制の構築、および同時行動、相応補償、朝米・朝日の関係正常化などの約束をとどこおりなく履行するのはもちろんのこと、東北アジアの恒久的平和のための「駐韓米軍を追い出す朝鮮半島平和協定の実現」にも積極的に立ち上がらねばならない。
一方、朝鮮半島の恒久的平和は朝鮮半島の民衆たちの自主的な対話と統一なしには決して実現されえず、南北の緊張と対決は東アジアの平和さえ脅かすようになっており、全世界の祝福と支持を受けてきた南北の6.15共同宣言・10.4宣言がイ・ミョンバク政権の登場以降、その履行の約束が無視されていることに対して強い憂慮を表明し、宣言の誠実な履行を強く求めるものである。
アジア民衆に対する米日軍事同盟と自衛隊の軍事的脅威がいっそう深刻化しつつある。われわれは早くからアジア地域に存在するすべての米軍基地と米軍駐屯に一貫して反対してきた。特に戦略的柔軟性という美名のもとで、米日軍事同盟の再編強化とその下位体系である韓米軍事同盟の地域同盟化が加速されつつ、北と中国に対して敵対視する事実上の韓米日三角軍事侵略同盟が推進されていることについて非常に深刻な憂慮を表明する。これによって、すでに東アジアの米軍基地は世界の戦争出撃拠点になりつつある。韓国のピョンテク、クンサン、ムゴン里などでの米軍基地および戦争訓練場の拡張と、沖縄、日本本土を中心とした巨大な米軍基地と米軍の先制打撃機動軍としての再編強化、そしてフィリピンでの米軍再駐屯は、殺人、レイプなど凶悪犯罪の激増と深刻な環境破壊によって、この地域に存在する住民たちの平和と生存、尊厳を脅かし、中東をはじめとした全世界の平和を破壊する直接的かつ日常的な戦争の脅威になっている。したがってわれわれはアジア全域に広がっている米軍基地の全面撤去と駐屯米軍の全面撤収をもういちど強く要求する。
われわれ東アジア地域の民衆は、反戦平和の旗の下、声を合わせて宣言する。
－すべての戦争と戦争演習を中止せよ！
－アジア駐屯米軍はすべて撤収し、基地を撤去せよ！
－駐韓米軍を追い出す朝鮮半島平和協定を締結せよ！
－朝鮮半島の自主的統一を支持するぞ！6.15共同宣言と10.4宣言を誠実に履行せよ！
8.30アジア駐屯米軍撤収と朝鮮半島平和協定実現のための東アジア民衆平和会議
参加者一同－ムゴン里にて