日米のアジア支配に反対し、アジア民衆の連帯を推進する 許榮九代表の新聞批評 |
第3号 2008年1月22日 毎週火曜日発行 |
|
|
||
|
||
1月1日 2008年、成長だけが生きる道だ! 『朝鮮日報』と『毎日経済』は法秩序を強調した李明博(イ・ミョンバク)〔大統領選挙〕当選者の新年辞を載せた。『朝鮮』は『法秩序を守ることが先進化の始まり』という見出しを、『毎日経済』は「ごり押し法、国民情緒法を事前に消す」という見出しを載せた。それも全身不正に染まった当選者の口を通して出る言葉をそのまま乗せた。常識を持った国民の絶望感がより大きくなる記事だ。 『中央日報』は1面で「10年、20年後の食べていく条件を見出すべきだ」とし、「ハンナラを選択して国政を安定させるべきだ」という世論が53%という点を強調した。同紙は2年で引継ぎ委の主張である「5年後にGDP3万1017ドル」を、6年では「統一、時間をおいて慎重に」という主張が53.8%で「早く統一すべき」という主張が10%に過ぎないことを載せることで、経済成長に邁進しようという当選者の主張に力点を置いている。与大野小をなすための本格的な選挙運動に突入した。 『毎日経済』は李明博当選者の「747公約」を強調するかのように「国の品格を高め、4万ドルを早めよう」「1等韓国、1等経済」をうたっている。このために6面は「労組の不法行動を厳重に処罰すべきだ」という財界の新年辞を紹介している。『韓国経済』は1面で「今こそ創造的転換」だとし、39面の社説を通して「新成長時代を開こう」と促している。新成長の動力は企業優遇と労働運動弾圧の両輪だ。 朝鮮日報11面に「施し太陽政策は中止……これからは合理的包容」という表現で南北問題に対する全面的転換を予告している。これは『朝鮮日報』8面の建国60周年対談(ノ・ジェボン前総理、イ・インホ、パク・ヒョジョン各教授)の核をなす言辞で、「自由民主、市場経済によって近代国家の礎を築いた」という点を浮き上がらせ、統一よりも自由市場経済を守ることがより大きな価値であることを強調している。 こうした成長論の言葉の宴のせいで、『ハンギョレ』の1面で紹介した「韓国社会、進歩的価値を依然として選択」という世論調査は埋もれている。67%が「福祉社会へ」、76%が「解雇の規制を」望んでいる世論は、進歩政党に対する支持度が15%下落したこととあわせて読者の注目を得られずにいる。もっとも、100万人を超えて読んでいるかどうかという『ハンギョレ』と、大雑把に目を通してもその10倍にもなる1000万人が読む朝〔鮮日報〕・中〔央日報〕・東〔亜日報〕の3新聞とは影響力の面で劣勢であるのは明らかだ。(新聞批評2008年1月1日)
|
|
当サイトに掲載された文章・写真等の無断転載を禁じます。
Copyright © 2005-2013, AWC-JAPAN, All Rights Reserved.